2014 Fiscal Year Research-status Report
ジャーナル軸受のホップ分岐現象の解明とその応用に関する研究
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26420089
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Research Institution | Kanto Gakuin University |
Principal Investigator |
宮永 宜典 関東学院大学, 理工学部, 講師 (00547060)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
富岡 淳 早稲田大学, 理工学術院, 教授 (40217526)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | ジャーナル軸受 / 分岐 / 自励振動 |
Outline of Annual Research Achievements |
ジャーナル軸受は高速運転時にオイルホイップ/ホワールといった自励振動を引き起こすため,これを絶対に防ぐ設計方針が必要となる.本研究では,ジャーナル軸受で生じる非線形分岐現象を詳細に検討し,これを軸受設計の一指針として生かすことを目的にしている.平成26年度は,研究期間の初年度として,①計算コードの開発とその妥当性評価,②非線形分岐現象の実験による検証,を行う予定であった. ①計算コードの開発とその妥当性評価:ジャーナル軸受で生じる非線形分岐現象を理論解析するための計算コードの開発をおこなった.また,開発した計算コードを用いて無限小幅近似したジャーナル軸受を対象とした理論解析をおこなった.また,計算コードの妥当性を確かめるために,文献値との比較を行い良好な結果を得た.その後,非線形分岐現象を考慮した安定限界線図を作成した.本年度の研究により得られた結果とリミットサイクルや自励振動のヒステリシスなどの従来から指摘されている現象との関連について調査をおこなった. ②非線形分岐現象の実験による検証:これらの現象を実験により確認するための実験装置の設計製作をおこなったが,途中段階での仕様変更などにより当初の計画よりも時間を要してしまった.そのため平成26年度は,従来型の実験装置を用いて次年度以降に行う予定であった実験を前倒ししておこなうこととした.軸受に対する負荷や軸受中心間距離を変えて実験をおこない,発生する自励振動の振動モードを計測した.その結果,ある運転条件では,シリンドリカルモードとコニカルモードの自励振動が時間によって入れ替わる現象を観測した.そこで,このような現象の理論的な検証を開始している.また,実験の結果は国際学会において発表をおこなうとともに,学術論文として結果を公表した.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
理論解析のための計算コードの開発等は順調に行うことができた.一方で,平成26年度に実施予定であった実験装置の設計製作が,途中段階での仕様変更により若干遅れている.平成27年度の前半には予定していた実験装置が完成する予定である.そのため,平成27年度以降に実施予定であった実験を設計と並行しておこなったので,研究期間全体をみればおおむね順調に達成していると考えられる.
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Strategy for Future Research Activity |
上記の通り,研究はおおむね順調に進んでいる.次年度は平成26年度に開発した計算コードを用いて有限幅ジャーナル軸受に関する検討を行う.
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Causes of Carryover |
実験装置の設計変更などが生じ,次年度以降の支出となった部があるため.
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
実験装置の設計が完了しているため,納品とともに支出することになる.
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Research Products
(1 results)