2016 Fiscal Year Annual Research Report
Lattice Boltzmann simulation of multiphase flows containing many viscoelastic bodies in complicated microchannels
Project/Area Number |
26420105
|
Research Institution | Shinshu University |
Principal Investigator |
吉野 正人 信州大学, 学術研究院工学系, 教授 (00324228)
|
Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
|
Keywords | 格子ボルツマン法 / 埋め込み境界法 / 固液混相流 / 分岐管流れ |
Outline of Annual Research Achievements |
最終年度には,平成26~27年度に実施した計算手法の改良および本手法の適用範囲の拡張を行い,本課題のまとめを行った。従来から使用してきた液液二相系格子ボルツマン法(LBM)による固液二相流計算法の問題点を解決するため,Peskin(1972)が提案した埋め込み境界法(immersed boundary method; IBM)をSuzuki and Inamuro (2014)が提案した改良lattice kinetic scheme(LBMの拡張版であるLKSをさらに改良した手法)に導入した新しい固液二相流計算法(IB-iLKS)の構築を行った。また,物体-物体間の相互作用については,Feng and Michaelidis の方法(2005)を参考に,両者の中心間距離に依存する反発力を導入し,本解析コードに組み込んだ。 研究期間内全体を通じた研究実績としては,まず,Wang et al. (2008)が提案したMulti Direct Forcing Method (MDFM)に基づく物体表面上におけるIBMの定式化を行い,本手法の妥当性を確認した。次に,正方形ダクト形状のT字管内における単一粒子の輸送解析を行い,粒子の初期位置および出口間の圧力差が粒子の挙動に与える影響を調べた。循環流の発生など局所の流れ場と粒子挙動との関係について,計算結果をもとに考察を行った。また,各条件に対する粒子到達出口の解析データをもとに,各パラメータの依存性を表すダイアグラムを作成した。本研究で得られた成果は,種々のサイズの粒子の分離・分級操作に有益な情報を与えることが期待される。 なお,当初の液液二相系LBMでは,ばねモデルを組み込んだ粘弾性物体の変形挙動解析まで実施することができたが,IB-iLKSでは時間的な制約から,変形する物体の解析を行うには至らず今後の課題として残された。
|
Research Products
(11 results)