2016 Fiscal Year Annual Research Report
Study of High Performance Method for Particle Measurement in 3D-space Based on Digital Holography
Project/Area Number |
26420110
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Research Institution | Kyoto Institute of Technology |
Principal Investigator |
村田 滋 京都工芸繊維大学, 機械工学系, 教授 (50174298)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 流体計測 / 混相流 / ディジタルホログラフィ / 3次元計測 / 波動光学 / マイクロ粒子 / 噴霧計測 |
Outline of Annual Research Achievements |
最終年度である平成28年度は,ディジタルホログラフィ粒子計測システムの性能実証研究を完了させることによって,次の研究ステップへの基礎を固めることを優先した.粒子計測システムの「高精度化への対応」として,多波長レーザー照明と3板式カラーカメラを利用した多波長ディジタルホログラフィによって粒子計測の精度向上を図った.測定精度改善のための計測原理の理論的展開を踏まえ,異なる波長によるホログラムパターンを,奥行き位置の異なる単波長照明ホログラムと見なし,差分法及び加算法と呼ぶ2つの粒子計測処理法を提案した.数値シミュレーションによる性能改善評価を行い,単波長による計測及び位相シフトによる計測との比較を行ったところ,誤検出数及びRMS誤差は良好に低減できることを示した.これらの結果は2つの国内学会講演会で研究発表した. 実証研究では,本研究計画開始までに既に所有していたHe-Neレーザー(633nm)と固体レーザー(波長532nm)に加え,本研究課題で購入した固体レーザー(波長488nm)によって3波長によるカラーレーザー照明と,昨年度末に導入したプログレッシブ3板式カラーカメラによる多波長ホログラム観測装置を構築した.基本性能試験として,1mm厚の薄い水槽中を自由落下する標準粒子の運動を2波長照明でホログラフィ計測するとともに,同様の観測対象について数値シミュレーションで計測精度を評価しており,いずれも単波長照明の場合に比べ高精度に粒子運動計測可能なことを示している.この研究成果については,国内で開催予定の国際シンポジウムに原稿を提出済であり,査読の結果に応じて研究発表の見込みであり,関連学会の学術雑誌への投稿を計画している. なお,開発手法の実用性を実証するため,応用計測として流体-構造体連成同時計測を計画していたが,実験実施中のため,今後の継続課題としていく予定である.
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