2015 Fiscal Year Research-status Report
突発事象に伴って３次元ブラフボディに作用する過渡的空気力に関する研究
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26420115
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| Research Institution | Hiroshima University |
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Principal Investigator |
中島 卓司 広島大学, 工学(系)研究科(研究院), 助教 (40444707)
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| Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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| Keywords | 流体工学 / 過渡空気力 / 非定常空気力 / ３次元ブラフボディ / 渦構造 / 自動車空力 |
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| Outline of Annual Research Achievements |
本年度は前年度に構築したブラフボディを対象に、時間的な条件変化に伴う空力応答を計測ならびに解析した。単一周波数および突発的な外乱を与え、非定常・過渡流体力特性を明らかにした。
実験計測では、昨年度回流水槽試験ならびに数値解析を実施した箱型鈍頭形状モデルを対象に曳航水槽試験を行った。後引き渦構造の異なる２モデルを対象に旋回角速度一定時の流体力特性を調査するとともに、突発的外乱として非周期的な車両運動であるレーンチェンジ運動を模した進行軌跡をブラフボディに与えて過渡流体力計測を行い、その後流構造との関係についても調査した。
また、風洞試験では製作の遅れていた過渡風向偏向装置を構築し、発生する過渡偏向風の風向風速特性を明らかにした。加えて、自動車車両を模した簡易車両模型を対象に風洞試験を行って、同簡易模型の正対風時ならびに準定常的な偏揺角発生時の空力特性を明らかにした。さらに構築した風向偏向装置を用いて過渡偏向風作用時の検力試験も試行した。その結果、過渡空気力の計測が可能であることを確認したが、より急激な過渡風向変化を与えた際には風向偏向装置の可動フィンと検力装置の双方で共振現象に伴う問題が発生したことから、これを解消するための修正を検討中である。
数値解析では、簡易車両模型を対象に長時間の非定常空力解析を行い、定常条件下における空力特性を詳細に調査した。特に特徴時間に対して長い周期をもつ非定常空気力特性と流れ構造との関係性を調査し、これを明らかにした。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
実験計測に関して、風洞試験では昨年度構築が遅れていた可動フィンによる風向偏向機構を製作し、非定常・過渡風向条件下での計測が可能となった。また、曳航水槽試験では単一周波数での外乱に加えて非周期的な曳航軌跡による流体力計測試験が可能となった。そして、これらの試験手法を用いて、前年度に構築したブラフボディを対象とする過渡・非定常流体力計測を実施しており、当初の計画通りの進捗となっている。
数値解析に関しては前年度に計画以上の進捗があったことから今年度は配分エフォートを下げて取り組んだが、実験計測の代表的条件に対応した過渡・非定常解析を進めており、こちらもおおよそ計画通りの進捗である。
これらのことから、本研究はおおむね順調に進展しているものと考える。
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| Strategy for Future Research Activity |
最終年度である平成28年度には、これまでに基礎的な空力応答特性の解明を進めてきた簡易車両模型と箱型ブラフボディモデルそれぞれを対象に、これまでに構築した手法を用いて非定常・過渡空力応答特性を調査解明する。そして、各ブラフボディ周りの局所流れ構造の定性的な過渡応答とそれに起因する定量的な過渡流体力特性を、それぞれの流れ構造と外乱に分類して取りまとめ、体系化をすすめる。
またそれと並行して、簡易車両模型の局所にパーツを付加することでこれまで注目してきた流れ構造を複数形成し、それらの相互作用についても影響を調査する。これまでと同様のアプローチによる実験計測を実施し、各流れ構造の過渡応答特性と比較することで、流れ構造間の過渡応答時の干渉影響について明らかにする。数値解析では実車に近い詳細な自動車形状を対象に、突発的外乱が作用した際の車両運動-空力連成解析についても実施し、各流れ構造の過渡特性がより複雑なボディ周りにおいてどのように発現し、どのような過渡流体力を生じるかを調査して、局所流れ構造と外乱の種類を基に体系化した３次元ブラフボディの過渡空力特性の理解について、その実用性を検証する。
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Research Products
(4 results)
