2014 Fiscal Year Research-status Report
ボーリング加工における加工穴多角形化現象の防止対策の確立
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26420179
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Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
松崎 健一郎 鹿児島大学, 理工学研究科, 教授 (80264068)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
劉 孝宏 大分大学, 工学部, 教授 (60230877)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | ボーリング加工 / リーマ / 穴多角形化 / 自励振動 / パターン形成 |
Outline of Annual Research Achievements |
BTA深穴加工におけるライフリングマーク発生現象について,動吸振器による防止対策の効果を検証した.被削材回転型のBTA深穴加工機を用いて,ボーリングバーに動吸振器を取り付けて加工試験を行った結果,動吸振器を付加しない場合と比較して振動レベルが低下し,スパイラル防止の効果が確認された. また,マシニングセンタを用いたリーマ加工試験を行い,リーマ加工における加工穴多角形化現象の確認を行った.被削材に取り付けた分力計による加工時に発生する振動の計測と,真円度測定器を用いた加工穴の形状測定を行った.6枚刃等分割リーマを用いた加工試験の振動測定結果からは回転数に同期した振動成分と,回転数の6倍,12倍など切れ刃の数の整数倍の振動成分が確認された.また,加工穴の形状測定の結果からは,主に7角形,13角形の形成が確認された. さらに,被削材が回転する場合について,被削材に残された工具の振動履歴による時間遅れを考慮したリーマ加工の解析モデルの提案と運動方程式の導出を行った.これを用いて数値計算による複素固有値解析を行った結果,6枚刃リーマの場合,5,7,11,13角形など6の整数倍±1の角形数が発生する可能性が示された.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の計画における本年度の主な研究内容は,(1)マシニングセンタを用いた加工試験により,固有振動数の測定,加工時の工具や被削材の振動の測定,加工穴の形状測定などを行い,測定データの解析から発生している振動現象の特徴を調べること,(2)時間遅れを考慮した穴多角形化現象の解析モデルを検討し,数値計算による現象の確認を行うことであった.これらの内容について,リーマ加工を主な対象として着実に研究を遂行できている.以上の理由から,現在までの研究はおおむね順調に進展していると考える.
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Strategy for Future Research Activity |
研究はおおむね順調に進展しているので,当初の実施計画通りに研究を推進する.主としてリーマ加工を対象とし,切れ刃の数や配置が穴多角形化に及ぼす影響や切れ刃の最適配置について数値解析,マシニングセンタを用いた加工試験および加工穴の形状測定により検討する.
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Research Products
(3 results)