2014 Fiscal Year Research-status Report
ジャイロアクチュエータ駆動による自律走行ロボットバイクの開発
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26420180
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Research Institution | Tokai University |
Principal Investigator |
大内 茂人 東海大学, 情報理工学部, 教授 (20287030)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
清水 創太 慶応義塾大学, 理工学研究科, 准教授 (20328107)
千田 有一 信州大学, 工学部, 教授 (00345753)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | ジャイロアクチュエータ / 独楽の運動方程式 / 2輪車 / ラグランジュの運動方程式 / オイラーの運動方程式 / 最適制御理論 |
Outline of Annual Research Achievements |
ジャイロ効果は加速度センサなどセンサとしての利用が広く知られているが,本研究ではアクチュエータとしてのジャイロ効果を利用したロボットバイクの開発を目的とする。 高速で回転するフライホイールは,外部から回転軸に力が加えられるとその力と直角方向に回転しようとする性質(プリセッション)がある。この性質を利用して,バイクが倒れるのを防止しようとするものであり,本研究では,回転系に関するオイラーの方程式と並進系に対するニュートンの方程式を結合して新たにロボットバイクのモデルを開発し,そのモデルに基づいてロボットバイクの設計・製作を行い,さらにモデルに基づいた非線形制御則の開発を行う。自立制御系の完成後は視覚センサを用いた視覚情報システムの開発を行い,眼を持ったロボットバイクの完成を目指す。旋回を伴わない場合のバイクに関する運動方程式は導出済みであり,実験においても効果を確認している。そこで,初年度は,これまでの経験を元に次の基本動作の確認を行った。 1.既に開発した運動方程式に旋回要素を加えて新たな運動方程式を導出した。(運動方程式が複雑にならないようにジャイロの取付方法,寸法などを考量して運動方程式を開発した。2.1の運動方程式に基づいて,前進・後退・旋回が可能なロボットバイクの車体製作及びジャイロアクチュエータの製作を行った。3.2で製作したバイクに関する走行用モータ・旋回用モータ・フライホールの傾転用モータの選定,制御装置の製作を行った。4.実験による基本動作(起き上がり,静止安定,前後動作時の安定性)の確認を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
傾いた状態からの起き上がり,その後,自立して前進・後退・旋回動作を確認した。また平坦な場所だけでなく,坂道や段差も自立走行可能なことを確認できた。
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Strategy for Future Research Activity |
突発的な外乱に対して自立制御が効果を発揮するが,持続的な外乱に対してはジャイロがジンバルロックを起こすため倒れてしまうという問題が発生する。そこで,これらの解消法を検討する。
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Causes of Carryover |
人件費・謝金の使用が少額であったため,次年度へ持ち越しとなった。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
残額が少ないため,特に使用計画に変更はない。
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Research Products
(5 results)