2016 Fiscal Year Annual Research Report
A multiple-degrees-of-freedom musculoskeletal robotic finger with elliptical rolling contact joints
Project/Area Number |
26420196
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Research Institution | Shinshu University |
Principal Investigator |
西川 敦 信州大学, 学術研究院繊維学系, 教授 (20283731)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 筋骨格ロボット / ロボットハンド / 生体ゆらぎ / 筋拮抗比 / 筋シナジー / 空気圧アクチュエータ / ナイロン繊維アクチュエータ / 角度増幅型関節機構 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、初年度「ヒトの筋配置のロボットによる模擬と解析」、2年度「初年度の結果を踏まえた多関節筋を有する非対称拮抗駆動ロボットフィンガーの制御手法の開発」を主として実施した。最終年度となる28年度の研究では、「楕円型転がり接触関節を有する多自由度筋骨格ロボットフィンガー」構築のキーとなる次の2つの研究を並行実施した。 (1)絹糸による人工靭帯用縦スリット入り筒編地の編成:接触部が楕円形状を有する指の人工骨モデルを3Dプリンタで作成し、人工骨同士を可動部を阻害せず接続するための縦スリット入り筒編地を絹糸で作成した。自動横編機(ホールガーメント機)を用いた絹糸による人工靭帯用筒編地の設計・作製法を確立することができた(国際会議ICBSB2016で発表)。 (2)ナイロン繊維アクチュエータのための角度増幅型関節機構:ナイロン繊維をコイル状にツイストしたSCP(Super-coiled polymer)アクチュエータを筋骨格ロボットフィンガー用のアクチュエータとして採用し、収縮率が低くかつ長さが短いナイロン繊維アクチュエータでも充分に関節を駆動させることが可能な新しい転がり接触関節機構を提案・実装した。具体的には、遊星歯車機構に示唆を得た角度増幅型関節機構を設計・作製し、短いナイロン繊維アクチュエータ(実験では4.7cm)でも大きな関節角度(平均85.5deg)が得られることを実証した(第22回ロボティクスシンポジアで発表、特許出願済)。 初年度の成果を発展させ国際会議IFESS2017に投稿し採択された。また、2年度の成果をまとめ29年2月に論文投稿を行った(査読中)。さらに28年度の成果をもとに新規申請した科研費(2017-2019年度基盤研究(C):ナイロン繊維アクチュエータで駆動する転動関節機構に基づく多自由度マニピュレータ)が採択された。今後も継続して本研究を推進していく。
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Research Products
(5 results)