2017 Fiscal Year Annual Research Report
Estimation of the human motion without using biologically measured signals and its application to the control of the wearable power assist suit
Project/Area Number |
26420200
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Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
藤井 文武 山口大学, 大学院創成科学研究科, 准教授 (30274179)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | パワーアシストスーツ / ロジスティック回帰 / 負荷推定器 / stoop technique / squat technique / MCS適応制御系 / McKibben人工筋肉 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では,身体的負荷の高い作業に従事する作業者の負荷を低減する軽労化用パワーアシストスーツの制御系構築について,特に床などの低い位置に存在する最大30kg弱の重量物を,腰の辺りまで持ち上げる「リフトアップ」動作に対して,負荷の大小に応じて適切なサポート力を身体に加えることのできるシステムの構築を行った.リフトアップは,製造の現場で日常頻繁に行われている動作であり,動作初期に重量物が床から離れる時点で大きな身体負荷が発生するので,このタイミングを捉えてアクチュエータによるアシスト力を身体に加えることが重要である. この動作を支援するアシストスーツとして,足裏・靴底に設置された圧力センサにより負荷の大きさを把握するもの,呼気等により手動で制御するものが既に実用化されているが,前者には補助力供給の遅れ,後者には操作の煩わしさという問題がある。そこで本研究では,作業者が負荷の大小に応じて行なっている身体動作の使い分けを検出しアシストに生かす方策を検討した.具体的には,リフトアップ作業における stoop と squat という2つの異なる体の使い方に着目した. この2種類の動作の差は,実際に重量物を持ち上げる前の段階での過渡的な姿勢変化により判別できる.そこで,作業者の腰と胸の角度を観測し,これを用いて負荷量を大小2クラスに判別するロジスティック判別器を構成した.学習後の判別器は80%を越える高い正答率を示した. ついでこの判別器出力を用いた,オンライン負荷推定器を構築し,得られた負荷推定量を用いてアシストスーツの人工筋肉を駆動するモデル規範型適応制御システムを構築,推定された負荷量に応じたアシスト力が提供されていることを,ロードセルの実測値で確認した.
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