2016 Fiscal Year Annual Research Report
Control of achromatic vectorial vortex beam in near and middle infrared spectral regions
Project/Area Number |
26420205
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Research Institution | Saitama Medical University |
Principal Investigator |
若山 俊隆 埼玉医科大学, 保健医療学部, 准教授 (90438862)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
東口 武史 宇都宮大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (80336289) [Withdrawn]
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | アクロマティックベクトルビーム / 光渦 / 軸対称波長板 |
Outline of Annual Research Achievements |
研究計画全体を通じて近赤外から中赤外領域を中心とした赤外領域で波長依存性無くベクトルビームの制御を行ってきた。最終年度では光の対称性を考慮することで渦位相を低減したラジアル偏光の生成を達成した。前年度までは出射されるビームの偏光状態はラジアル偏光であってもその位相分布は偏光状態の循環的な変化にともなって生じる幾何学的位相によって渦成分も同時に生じてしまうラジアル偏光渦の生成までが達成されていた。この渦成分を除去するためには逆相の渦を導入する必要があったが光学素子が増えてしまうことから達成は容易ではなかった。これを打ち破るために今年度の研究では光の対称性を考慮することでラジアル偏光の生成を達成した。渦成分のないラジアル偏光が生成されれば、レーザー加工機や顕微鏡の分解能を向上させるだけにとどまらず、光通信、高密度光記憶、電子加速など幅広い分野に応用することができる。フラットな位相分布を有したラジアル偏光の生成は必要不可欠であったが、従来までの技術ではそれを達成することができなかった。さらに、従来までの偏光イメージング技術では偏光素子を時間的に回転させたり、電気光学素子の偏光変調が必要であった。今回、偏光素子のアクティブな偏光変調を必要としない偏光分布イメージング技術も同時に開発することができた。初年度に提案した方法はシングルショットで偏光分布を計測できるが、シングルショットイメージングまでは達成できていなかった。この方法はベクトルビームの偏光状態を瞬時に決定することができるためベクトルビームの応用研究には必要不可欠の技術になる。
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