2016 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
26420234
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Research Institution | Fukui University of Technology |
Principal Investigator |
三島 史人 福井工業大学, 工学部, 准教授 (80558263)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 磁気アルキメデス / 細胞 / 磁気力 / 磁石回路 / ハルバッハ磁石 |
Outline of Annual Research Achievements |
細胞の機能を理解にするには、単独の細胞を壊してその構成成分を解析する必要がある。多くの情報を保持している細胞を解析することで多くの情報が得られ臨床研究ができない難病疾患の病態解明や新規治療法の研究開発を行うことができる。現在これらの研究開発が盛んにおこなわれており、細胞の分離は重要な技術となっている。組織から細胞は分割されるが、細胞は数種類混在するため浮遊液からある特定の型の細胞への分離を行う手法が必要とされている。その分離方法として大きさ、比重を利用した遠心法や、素材への付着能を利用した簡便な手法などが生み出されたが、それらの手法は大量に処理するには精度も低く改善が望まれている。その後、遠心法を発展させた密度勾配遠心法の開発や抗体の特異的な結合能を利用する方法も開発されている。近年ではその発展型で抗体に蛍光染色し、蛍光をレーザー照射で検知し、セルソーターで精密に分離する方法が開発されているが、レーザー照射による帯電により細胞へのダメージも大きく、装置価格も高額であり、より安価に精密な分離手法が模索され続けている。そこで本研究では、磁気力を利用し細胞を簡便且つ迅速に精密分離する装置の設計を行うことを目的としている。鉛直方向と垂直方向の高勾配磁場を印加することにより、分離対象物となる細胞を作業媒体に磁気浮揚させると共に水平方向に移動させる工程により、細胞の位置を精密に制御し、選択的な分離を可能とする磁気細胞分離装置に必要な磁気アルキメデス力を発生させる磁気回路の設計を行い、計算と実験によりその設計指針を示す。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
平成28年度までに分離装置の形状と構成は終了している。実験データの取得に関して、分離対象となる細胞及びその関連物質の調整が所属を移動したことにより、進行が若干遅れた。本年度は分離対象物の確保ができるように実験器具などの準備を進めた。
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Strategy for Future Research Activity |
実験データの取得に関して、分離対象となる細胞及びその関連物質の調整が所属を移動したことにより、進行が若干遅れた。本年度は分離対象物の確保ができるように実験器具などの準備を進めた。細胞に関しては動物系の他、比較的ハンドリングが容易な植物細胞についても検討し、装置設計概念の妥当性について検討を進めてゆく。装置概念設計と製作は進んだが、分離対象試料の確保分離効率の安定がまだ終了していないため、学会発表などに移行できていない状況があり、本研究課題にあった分離対象物のサーベイを中心に研究を進めて発表してゆく予定である。
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Causes of Carryover |
平成28年度までに分離装置の形状と構成は終了している。実験データの取得に関して、分離対象となる細胞及びその関連物質の調整が所属を移動したことにより、進行が若干遅れた。本年度は分離対象物の確保ができるように実験器具などの準備を進めた。 分離データ結果が確定的結果に至っていないため、学会発表を予定していたが、使用できていないため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
分離対象物の確保ができるように実験器具などの準備を進めている。分離対象物となる細胞に関しては動物系の他、比較的ハンドリングが容易な植物細胞についても検討し、装置設計概念の妥当性について検討を進本研究課題にあった分離対象物のサーベイを中心に研究を進めて発表してゆく予定である。
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