2016 Fiscal Year Annual Research Report
Making of surface modified carbon derived from shochu waste and integration for energy storage materials
Project/Area Number |
26420240
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Research Institution | Fukuoka Institute of Technology |
Principal Investigator |
田島 大輔 福岡工業大学, 工学部, 助教 (10531452)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
熊谷 誠治 秋田大学, 理工学研究科, 准教授 (00363739)
福間 眞澄 松江工業高等専門学校, その他部局等, 教授 (70228930)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 電気二重層キャパシタ / 焼酎粕 / 電気化学 / 賦活 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では,大手酒造会社から大量に捨てられる胡麻及び麦焼酎粕を原料に用いて,活性炭作製時における炭化・賦活の最適条件の探索と蓄電池材料への応用を行い,電気的・電気化学的な物性評価を行った。まず賦活時の賦活温度の変化(800℃,900℃,1000℃)および賦活時の比率(炭素:KOH水溶液)の変化(1:0.5,1:1,1:2,1:3,1:6,1:7,1:8)した際のできた焼酎粕活性炭の比表面積,細孔分布の変化を調査した。その結果,最も高比表面積活性炭になる条件は賦活温度900℃,比率1:7であり,比表面積は2619m2/gであった。この要因は,焼酎粕の成分とKOH賦活メカニズムの影響が大きいと考えられ,賦活温度で細孔分布が大きく異なることが明らかとなった。次に,電極の電気化学的評価では,比表面積と静電容量は線形関係がないことを確認することができた。そして,ミクロ孔容量の中でもより小さな細孔が二重層容量と関係性があることが明になった。交流インピーダンス法の結果より,拡散抵抗が静電容量と関係性が最もあり,拡散抵抗を低くすることが静電容量を増加に有効であることを示した。これらの結果より,静電容量が最も大きくなる条件は,賦活温度800℃,比率1:6 (F)であり,その静電容量は271F/gであった。しかし,活性炭には表面官能基が存在しており,この表面官能基が静電容量を増加させる。この影響についても考慮しなければならない。本実験により,焼酎粕のKOH賦活の際の温度変化および比率変化による比表面積,細孔分布の変化が明になった。また,静電容量の増加に有効な細孔分布,抵抗が明らかとなった。これによりEDLCに最適な焼酎粕活性炭に近づくことができた。
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