2016 Fiscal Year Annual Research Report
Development of Direct Current Circuit Breaker using current commutaion for DC power feeding system
Project/Area Number |
26420260
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Research Institution | Osaka Institute of Technology |
Principal Investigator |
木村 紀之 大阪工業大学, 工学部, 教授 (00144428)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 直流遮断器 / 直流事故発生装置 / 電気二重層キャパシタ / 直流アーク / 直流電流遮断現象 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、金属コンタクトによるスイッチに電流ゼロ点を発生させるために、外部回路から電流を注入する方式を用いる直流遮断器の研究開発を行った。 平成26年度において、高電圧・大電流電源を電気二重層キャパシタ(EDLC)を用いて構築した。保守性、安全性の点で有利であることから、運用管理が容易となった。一方で、短絡電流発生において、EDLCの内部抵抗が比較的大きく見えることが判明したため、EDLCの特性を見直して、平成27年度においては400Vdc, 80Aの短絡電流発生が可能な装置に改良した。大電流供給におけるEDLCの特性把握と等価回路についての新しい知見を得ることができた。また、平成26年度において、ノーヒューズブレーカーを用いることを検討したが、開極時間の設定が大きくばらつくことが判明したため、平成27年度においては転流方式であることから電磁開閉器を金属コンタクトスイッチに用いた短絡電流遮断実験を行った。 放電実験の結果を見ると、アーク電圧・電流の変化は、電源電圧が150Vより低い場合、アークの持続時間が短かった。さらに、電源電圧を180Vまで上昇させたところ、持続アークが発生することを確認できた。 平成28年度においては、転流遮断回路を適用する場合には、転流キャパシタの過電圧対策が不可欠であるため、過電圧抑制に用いるZnOサージ抑制装置(SPD)の特性を確認した。比較的小型で安価な1素子で約120V(10A時)での抑制が可能なことを確認した。80A時でも200V以下に抑制が可能となることを確認した。次にこの素子を転流キャパシタに並列し、10μFの転流キャパシタと200μHのインダクタで転流回路を構成し、転流遮断が可能なこと、およびZnO-SPDでの過電圧抑制が可能なことをシミュレーションおよび実験で確認した。
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