2016 Fiscal Year Annual Research Report
Study on nanometer-scale phase-controlled superconducting spintronic integrated circuits with ultra-low-power dissipation
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26420306
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| Research Institution | Nagoya University |
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Principal Investigator |
赤池 宏之 名古屋大学, 工学研究科, 准教授 (20273287)
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| Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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| Keywords | 電子デバイス・機器 / 超伝導材料・素子 / スピンエレクトロニクス |
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| Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、超伝導巨視的波動関数の位相制御による超伝導スピントロニック集積回路の実現を目指している。平成28年度に実施した内容の一つ目は、磁性パターンを用いた位相制御による超伝導回路の高機能化の検討である。位相制御を試みる超伝導回路として単一磁束量子回路を中心におき、スイッチ回路を提案、ルックアップテーブルへの適用を試みた。小規模な回路ではあるものの50GHz程度までの高速動作実証に成功した。また、位相制御のための磁性体パターン中の磁化の大きさ及び向きの制御法を提案した。
内容の二つ目は、位相制御回路の構成要素となりうる磁性ジョセフソン接合において、位相差πのπ接合の実現と集積回路への適用性を調査した。作製評価したのは、PdNi磁性層、AlOxトンネル障壁層を用いた超伝導体Nbによる磁性ジョセフソン接合である。位相差0の0接合とπであるπ接合の判断は、3接合超伝導量子干渉計を作成し、その外部磁場応答特性により行った。その結果、π接合としての振る舞いを確認するとともに、0-π遷移する磁性層の膜厚が8nm程度であることが分かった。また、作製した接合の臨界電流の均一性も十分高く、集積回路への適用も十分可能と思われる接合特性を得た。
その他、システムの省電力化に繋がる超伝導回路の高温動作化に向けて、平成27年度の超伝導体NbTiNを用いたジョセフソン接合に続き、本年度は同超伝導体による配線のインダクタンスの評価を行うとともに、従来のNb配線との比較を行い、その優位性を明らかにした。
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