2015 Fiscal Year Research-status Report
偏波変換導波路の効率的設計手法の確立と超薄型偏波変換板の開発
Project/Area Number |
26420322
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Research Institution | Hosei University |
Principal Investigator |
山内 潤治 法政大学, 理工学部, 教授 (50174579)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
柴山 純 法政大学, 理工学部, 教授 (40318605)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 光デバイス / 偏波変換 / 表面プラズモン / 周期構造 |
Outline of Annual Research Achievements |
偏波変換導波路に関しては、基板上に配置されたシリコンコアの近傍において、基板上に金属ストリップを装荷する新たな形状を開発した。最適構造を検討し、金属として銀を用いた際に最も低損失になることを見出した。テーパ形状を利用したモード発展型の変換器に検討を加え、従来の直線テーパに代わり、新たに曲線テーパを導入した。この導入により、従来と同等の偏波変換特性が、半分のデバイス長で実現できることを明らかにした。また、偏波ダイバーシティスキームへの利用を視野に入れ、偏波分離導波路との組み合わせ構造の検討も行った。結果として、コンパクトな偏波分離・変換導波路の開発に成功した。関連する基礎研究として、導波路の固有モード界を算出する、強調された増幅係数に基づく虚軸ビーム伝搬法を開発し、論文発表した。 周期孔配列を利用した、超薄膜偏波変換金属板に関しては、製作時の誤差を考慮するために、角が部分的に埋められた構造を検討し、理想的な構造と同等な特性を呈することを見出した。加えて、三角形孔配列の偏波変換金属板に関しては、マイクロ波帯でモデル実験を実施し、理論値との良好な一致を確認することで、偏波変換板としての動作を確認した。長方形孔配列に関しても実験を進めている。 加えて、誘電体のみで構成される偏波変換板に関しては、三角形孔の周期列層を無反射コーティング層にまで設けたモデルでも、広帯域にわたり透過特性が向上できることを明らかにした。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
基板上に金属ストリップを装荷する新たな偏波変換導波路に関しては、従来手法のように、誘電体コアに欠損部を設ける必要が全くない利点があり、金属損も、銀を用いれば低く抑えられ、総合的な挿入損が0.6dB以下に抑えられることを見出した。テーパ形状を利用したモード発展型の変換器では、アンテナ工学で研究経験を生かし、曲線テーパを導入した。この導入により、特性を劣化させることなく、従来のデバイス長を半分にできることを明らかにした。また、偏波ダイバーシティスキームへの利用を視野に入れ、偏波分離導波路との組み合わせ構造の検討も行った。 金属板に設けた孔の角部がなまった場合にも偏波変換器として動作することを確認し、その理由が、孔の角部での電磁界強度が十分に小さいことに基づくことを明らかにした。開口面積にほぼ比例して動作帯域が移動することも確認し、製作時のトレランスが大きいことを見出した。この結果、具体的な設計指針を得ることができた。
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Strategy for Future Research Activity |
基板上に金属ストリップを装荷する偏波変換導波路において、金属膜に銀を用いれば低損失に動作することを確認したが、CMOSテクノロジーとの親和性から、銅など、他の金属膜でも同等な動作が可能か検討する予定である。 関連して開発した、強調された増幅係数を利用する虚軸ビーム伝搬法を周期構造にも適用できるように拡張し、偏波変換板の理論検討に利用していく。 超薄膜偏波変換板に関しては、マイクロ波帯での実験を長方形孔の周期列に関しても行う準備をしている。数値計算上では、三角形孔配列に比べて、透過率が向上しているので、実証実験に取り組む。
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Causes of Carryover |
学会出張で出費予定であったが、現地交通費が不要であったため、残金がわずかに生じた。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
4月早々に学会参加費で、残金分は支出される。
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Research Products
(22 results)
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[Presentation] Basic studies of optical nanoantennas2015
Author(s)
Junji Yamauchi, Kizuku Ohno, Jun Shibayama, and Hisamatsu Nakano
Organizer
IEEE Asia-Pacific Conference on Antennas and Propagation
Place of Presentation
Bali (Indonesia)
Year and Date
2015-06-30 – 2015-07-03
Int'l Joint Research
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