2014 Fiscal Year Research-status Report
スパースコーディングに基づく医療画像処理技術の開発とハードウェア実装
Project/Area Number |
26420350
|
Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
今村 幸祐 金沢大学, 電子情報学系, 准教授 (00324096)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松田 吉雄 金沢大学, 電子情報学系, 教授 (20401896)
|
Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
|
Keywords | 医用画像処理 / スパースコーディング / ノイズ除去 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成26年度の検討事項は、スパースコーディングを用いたX線撮影画像のノイズ除去における要素技術の検討と医療画像におけるスパース表現の特性解析であった。研究計画に挙げた各テーマにおける具体的な検討内容と成果は以下の通りである。 (1) X線撮影画像に特化した基底辞書設計:スパースコーディングに基づく画像のノイズ除去および辞書設計においては、画像に含まれるノイズ量の正確な推定が重要である。X線画像に含まれるノイズはポアソンノイズであるため、ヒストグラムによる画素値分類により、画素値(線量)毎のノイズ推定と辞書学習を行う手法を提案し、X線画像に対して良好なノイズ除去を実現した。この成果について学会発表を行った。 (2) 画像領域の特徴に合わせた適応的な辞書選択による高速化:スパースコーディングの際に選択さえる基底辞書はOMPにおける初期内積値が高いものが頻繁に選択されるという特性が得られた。これを利用した高速辞書選択アルゴリズムを提案し、処理時間の高速化を実現した。この成果について学会発表を行った。 (3) 発展的な画像処理技術に向けたX線画像のスパース表現における特性解析:基礎的な画像のスパース表現における特性を調査すると共にハイブリッドなノイズ除去手法の検討に向けて、NLMによるノイズ除去法の検討も行なった。ノイズと誤って除去された画像領域を、ノイズ除去前後の変化量から推定し、診断箇所の特徴減弱を復元する手法を提案し、手法の有用性を向上させた。この内容について成果発表を行った。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究計画の各項目について、下記のような成果が得られており、順調に進展していると考えられる。 (1)X線撮影画像に特化した基底辞書設計:画素値分類に基づくノイズ推定精度向上と適用辞書切換えによりノイズ除去性能の向上を実現しており、成果発表も行っている。 (2)画像領域の特徴に合わせた適応的な辞書選択による高速化:OMP基底辞書選択の特性に合わせた高速化アルゴリズムを提案し、処理時間の改善が実現しており、成果発表も行っている。 (3)発展的な画像処理技術に向けたX線画像のスパース表現における特性解析:画像のスパース表現の基礎的な特性解析とNLMとのハイブリッドなノイズ除去手法に対する検討の一環として、診断に重要な特性の保持手法を考案し、成果発表も行っている。
|
Strategy for Future Research Activity |
今後は本年度の検討事項に加えて,以下の項目について検討を進める。 ・ハードウェア化を考慮したアルゴリズム全体の最適化 ・VLSIアーキテクチャの設計 ・専門家による性能評価
|
Research Products
(3 results)