2015 Fiscal Year Research-status Report
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26420372
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| Research Institution | Tokai University |
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Principal Investigator |
石井 啓之 東海大学, 情報通信学部, 教授 (50365996)
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| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宇津 圭祐 東海大学, 情報通信学部, 講師 (80631796)
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| Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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| Keywords | アドホックネットワーク / 貪欲前進法 / 位置情報利用型経路選択法 / BBISS / ネットワークシミュレーション / アクセスポイント / 秘密分散法 / void zone |
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| Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、災害時等の緊急状況下で、既存端末を用いて通信を確保できる、緊急時対応暫定ネットワーク構成法を、(1)放送型情報転送方式を用いて隣人情報や位置情報を利用しつつ省電力型緊急通信手段の確保を行う、(2)多段の無線LAN を構築し疎通を確保するの２面から検討する。平成２７年度は以下のように進めた。
(1)では、主に位置情報に基づく効率的な緊急通信手段の研究を推進した。まず昨年度に検討した、位置情報取得が不可能な端末に位置情報を取得可能な端末から位置情報を供給することによりネットワークに参加できる端末を増やし結果として接続性を高める手法について、よりその効果を高める改良提案を行い、その有効性を示した。また２ホップ先の端末の位置情報や電池残量情報などを収集することにより、より有効な経路選択を行える手法を開発し、有効性を示した。さらに、目的地により近い端末が存在せず経路生成が中断される課題の解決策を考案し一次評価により有効性を示した。また最低限の秘密通信を可能とする秘密分散手法についても基本的概念を提案し一次評価により有効性を示した。これからの結果は、国際会議４報、査読付きジャーナル論文５報にまとめ公表されている。
(2)では昨年度に引き続き、港区高輪地区をモデルとして、街灯などの公共物にアクセスポイントを設置しそれらをネットワーク化するとともに、その配下に端末を設置する２段接続ネットワークを検討した。日常生活支援システム向けコミュニティ情報システムとして位置付けその性能評価を行い、コンセプトとともに国際会議で２報、査読付き論文誌１報の発表を行っている。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の目的を達するために２つの側面からの検討を進めている。
まず、位置情報・隣人情報を用いた省電力型緊急通信手段を実現する経路選択法では、想定以上に成果をあげることができた。位置情報に基づく経路選択法の欠点である位置情報を取得できない端末のネットワークへの収容法、前進できないvoid zoneの取り扱いの解決策の提示、電池残量を考慮した経路選択など進展を見ることができ、結果として多くの論文業績を上げることができた。
多段ネットワーク接続法については、より実際的な検討を重んじ、地域の特性を踏まえて、街灯アクセスポイントの設置などを念頭にコンセプトをまとめることができた。現在、デジタルデバイドを解消できるお年寄り向け端末開発も検討中であり、平常時・緊急時を問わず利用できる地域ネットワークの構成法を明らかにしつつあり、おおむね想定どおり進んでいる。
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| Strategy for Future Research Activity |
位置情報に基づく放送型情報転送方式については想定以上の進展を見ており、今後は災害時に着目した電池残量をより考慮した手法、void zone回避手法の精緻化などを進め、本課題のとりまとめを行っていく。
多段接続ネットワークについては、すでに実際の端末のプロトタイプの開発と、接続範囲を拡大できるアクセスポイントのプロトタイプの作成を開始しており、港区の協力の下、利用実験を行い、実際的な構成法を明らかにし、本課題をとりまとめていく予定である。
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| Causes of Carryover |
物品費として計上していた計算ツールがフリーのもので代替できたことによる余剰を旅費の概算値の不足に充当した結果若干の余りが生じた
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| Expenditure Plan for Carryover Budget |
次年度において旅費、人件費において使用する。
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