2014 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
26420374
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
嶋本 薫 早稲田大学, 理工学術院, 教授 (80235639)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 超音波 / 超音波通信 / FDTD / ASK / PSK |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究ではFDTD(Finite Difference Time Domain)をベースにADI(Alternating-Direction Implicit)-FDTD法を超音波通信へ適用することを提案している。従来のFDTD手法は解析の過程で生じるCFL(Courant-Friedrichs-Lewy)安定条件を満たす必要があるが、超音波は周波数が従来の無線通信と比較した場合に非常に低いため、その条件を満たし解析を行う場合、解析時間が非常に長くなるという欠点がある。本論文ではその欠点を補うためにADI-FDTD法をすることを提案している。ADI-FDTD法CFL安定条件に拘束されることが無く解析可能であり、その結果、解析精度を損なうことなく高速に処理できることを示した。 外部から室内等に信号線を入れる場合は、通常は信号線等を壁に貫通させる場合が多いが、構造上の問題や一時的な使用等の場合で壁の貫通が困難な場合に信号を内外で伝える新たな手法として、超音波振動波に基づく通信手法を提案している。壁の素材や厚さに基づく通信特性を実証実験をもとに検証を行い、その適用範囲を明らかにしたほか、更に、人体通信として超音波を適用させた場合の特性を実証実験を通して検証している。実験結果より、壁を介した通信や人体通信において、超音波が適用可能であることを定量的に明らかにした。 空間伝搬の基礎特性を取得し、更に、具体的な変調方式としてデジタル振幅変調であるASK(Amplitude Shift Keying)方式やデジタル位相変調方式であるPSK(Phase Shift Keying)方式を適用させた場合についてその適用範囲を示している。また、複数素子をアレイ状に配置し、各素子の位相を各々操作したフェーズドアレイ方式を超音波通信に適用した場合に関し、その効果を具体的に検証した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
(Alternating-Direction Implicit)-FDTD法を超音波通信へ適用することを提案し,更にASK(Amplitude Shift Keying)方式やデジタル位相変調方式であるPSK(Phase Shift Keying)方式を適用させた場合についてその適用範囲を示している。また、複数素子をアレイ状に配置し、各素子の位相を各々操作したフェーズドアレイ方式を超音波通信に適用した場合に関し、その効果を具体的に検証するなど、多くの成果が得られた。また、それらの結果はIEEEの上位国際会議であるWCNCで発表したほか、国際ジャーナルへの採択もされており、高い評価を得ている。
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Strategy for Future Research Activity |
今後はまずFSK方式の適用に関して、具体的な通信特性を様々な周波数、伝送レートで行い、合わせて、ASK,PSK方式との比較から、適する変調方式の範囲を明確にしていく。アプリケーションとして、人体通信応用、無線LAN応用など、様々な応用システムに関して考察し、提案を行う。
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Causes of Carryover |
国際会議にだす予定が 論文に出してしまい、最終的にその分の出張の計画が無くなったため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
今年度は国際会議に出る予定。
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Research Products
(2 results)