2015 Fiscal Year Research-status Report
可変フィルタバンド離散ウェーブレット変換の実現による革新的信号・画像処理法の創製
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26420387
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Research Institution | Toyohashi University of Technology |
Principal Investigator |
章 忠 豊橋技術科学大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (50254579)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | ウェーブレット変換 / フィルタ設計 / 信号処理 / 画像処理 |
Outline of Annual Research Achievements |
H27年度には,H26年度の研究成果を踏まえて以下の3つの研究項目: (1)2次元 VBF設計法の開発,(2)2次元のVFB-DWTの計算法検討,(3)2次元VFB-DWTを表面異常検査への応用と評価,を行った.2次元のマザーウェーブレット(MW)の特徴としては,MWの波形の進行方向がMWの周波数成分の2次元周波数平面上での位置に対応している.申請者はこの研究成果に基づいて2次元MWの方向の定義を考え,自由な方向選択性を持つVBFフィルタの設計法を提案した.この方法はまず2次元周波数平面上で検出したい方向成分の位置を定め,カットオフ周波数f1,とf2で表す.次に従来のバンドパスフィルタの領域からカットオフ周波数f1,とf2のロー・ハイパスフィルタにより目的領域を切り出してVBFの通過フィルタの領域とし,残った領域を阻止フィルタの領域とする.よって方向成分の位置をカットオフ周波数f1,とf2で定めれば,自由に2次元 VBFを設計できる.そして対角方向におけるフィルタの適用指針を提案し,複合Layerへの適用を試みた.さらに提案手法を橋床のひび検出に応用し,その有効性を確認した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
当初,H27年度の目標は以下の3点である.(1)2次元 VBF設計法を開発する.(2)2次元のVFB-DWTの計算法を検討する.(3)2次元VFB-DWTを表面異常検査への応用と評価を行う.研究業績で報告するように、この目標を達成できた.さらに,リーフデングスキームを利用して2次元のVFB-DWTの元となる複素数離散ウェーブレット変換の高速化手法を開発し,今後2次元のVFB-DWTの高速計算法の実現に期待できる.
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Strategy for Future Research Activity |
H28年度には,H26年度とH27年度の研究成果を元にして,(1)3次元の方向検出理論の構築,(2)3次元VBF設計法の開発,(3)3次元画像処理への応用と評価,という3点が開発項目である. まず3次元方向選択性の原理を解明し,3D方向成分の計算式を導出する.次にそれに基づいて3Dの方向成分抽出法を創製する.そしてVBF理論を3Dへ拡張し自由な3Dの方向選択性を実現する. 現在、開発項目「(1)3次元の方向検出理論の構築」はすでに着手し、励ましい研究成果が得られている.
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Research Products
(16 results)