2016 Fiscal Year Annual Research Report
Development of magnetic actuator group capable of visual inspection of large structure such as cable-stayed bridges
Project/Area Number |
26420393
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Research Institution | Tohoku Gakuin University |
Principal Investigator |
矢口 博之 東北学院大学, 工学部, 教授 (70192383)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | アクチュエータ / 振動 |
Outline of Annual Research Achievements |
アクチュエータの保持部を,円筒形とこれに沿って回転可能なガイドで構成することで,往復移動が可能なアクチュエータを試作した.本保持部上に振動体を設置し,2本の形状記憶合金(SMA)ワイヤーを用いてガイドを引張り,全体で60度の角度にわたりアクチュエータを回転できる構造とした.SMAワイヤーへの電流を停止した後は,永久磁石と鉄の吸引力により振動体が,常に一定の傾き角度で保持されるような構造とした.新たな保持部の提案により,アクチュエータの走行時における最大効率は15%から23%向上した.更に,検査効率および汎用性を考慮して,検査対象物の円筒半径が変化しても常に安定した走行の実現のためにアクチュエータの群化についての検討を行い,前年度において不足した牽引力の増大化についての検討を行った.柔軟なシリコンゴム材を用いて,アクチュエータの走行方向に対して直列に連結する方法が提案された.アクチュエータ単体時の牽引力は0.9Nであるのに対して,連結型アクチュエータの牽引力は,約1.8倍の1.6Nまで向上させることができた.ただし,保持部が回転できない一方向移動型アクチュエータ群の最大牽引力は4.4Nを示したことから,往復移動型についてはアクチュエータ保持部の再設計が必要である.また,アクチュエータ群を構成する2個の振動体間の振動位相がアクチュエータの走行特性におよぼす影響についての考察を行い,最大牽引力を発生する位相についての検討を行った.開発された電磁アクチュエータ群は,1台の信号発信機および簡易的な電力増幅器で駆動可能で,巨大橋梁検査技術の基礎を確立することができたと考えられる.平成26年度の成果は,海外雑誌2編,国内発表2としてまとめた.科研費交付期間である平成26年4月から平成29年3月までの3年間において得られた成果は,海外雑誌4編,海外発表2件,国内発表5件としてまとめた.
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Research Products
(4 results)