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2015 Fiscal Year Research-status Report

近赤外光を用いた水の相変化2次元可視化技術の開発と過冷却凍結過程のモニタリング

Research Project

Project/Area Number 26420405
Research InstitutionNagano National College of Technology

Principal Investigator

中島 利郎  長野工業高等専門学校, その他部局等, 教授 (50416690)

Project Period (FY) 2014-04-01 – 2017-03-31
Keywords光応用計測 / 近赤外光 / 吸光 / 凍結
Outline of Annual Research Achievements

本研究は、凍結過程における水の相状態(固相,液相)を2次元的に捉えることを目的に水の相状態イメージングセンシングシステムの開発を行うものである。平成27年度は、過冷却凍結ユニットについて、モニタリング試験に向けたモデル設計を実施するとともに、平成26年度に設定した相状態評価指標について、過冷却凍結過程での相状態変化に対する検出特性を実験的に確認した。さらに、センシングシステムモデルについて、前年度試作の検出ユニット光学系の適用とともに、上記評価指標に基づいた2次元分布検出アルゴリズムを検討・作成し、相状態の2次元分布検出についての基本特性を確認した。その内容は以下の通り。
1.過冷却凍結に係わる方式検討:恒温槽による凍結状況の確認の結果、恒温槽の持つ槽内雰囲気の冷却機能により、過冷却状態の生成及び過冷却解放後の凍結過程によって固相状態の生成が可能であることが確認された。今後、過冷却凍結ユニットに関しては、恒温槽をベースに過冷却凍結過程の生成を検討していくこととする。
2.評価指標の相状態変化に対する検出特性:上記恒温槽を用いて水の過冷却状態から過冷却解放後の凍結過程を生成し、水の相状態に対応する評価指標の変化を確認した。その結果、同一相内(液相)において温度変化に伴い指標値に変化はみられるが、固相への転移時において指標値は非常に大きく変化し、両相での指標の値には明確な有意差がみられることから、本評価指標が相状態の検出に有用であることが確認された。
3.相状態の2次元分布検出の基本特性:センシングシステムモデルに関して、凍結状態からの融解過程で変化する水の相状態を対象に検出特性を確認した結果、2次元情報として取得することができ、各測定ポイントにおいて水の相状態が概略反映された評価指標値が算出されていることが確認された。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

センシングシステムモデルに関しては、平成26年度に試作した検出光学系と近赤外カメラとで構成する検出ユニットについて、ユニット全体での光学・撮像特性を実験的に確認した結果、所定の光学機能を実現できていることが確認できた。さらに上記検出ユニットも含めたセンシングシステムモデルについて、氷の融解過程における水の相状態を対象にその検出特性を確認した結果、基本的に相状態の2次元分布を概略検出できていることが確認された。
冷凍ユニットに関しては、装置の実稼動による凍結状況の確認の結果、恒温槽の冷却機能を用い、恒温槽内部にて凍結過程を生成させることとした。このため、恒温槽内で生成した凍結状況を画像として恒温槽外部に伝送する必要があり、このための画像伝送光学系の検討・設計および試作を行った。
以上のように、冷凍ユニットについて、一部が試作段階で機能評価を行う必要があり試作完了には若干期間を要するものの、本研究のキーとなるセンシングシステムについては、基本的に相状態の2次元分布を概略検出できることが確認されており、テーマ全体として概ね順調に進展していると考える。

Strategy for Future Research Activity

センシングシステムモデルに関しては、水の相状態2次元分布検出についての改良化検討を実施し、検出技術の確立を目指す。第一ステップとして、昨年度実施した基本特性試験結果をもとに画像処理ユニットに搭載の2次元分布検出アルゴリズムの改良化検討を実施し、各測定ポイントでの評価指標値の算出精度等の検出機能の向上を図る。第二ステップとして、恒温槽内で生成させた凍結状態を外部に設置した検出ユニットで画像として取り出せるよう、平成27年度に試作した画像伝送系の機能確認及び改良化検討を実施するとともに、恒温槽内に設置する光源光学系の構成の最適化を図る。第三ステップとして、恒温槽内で生成させた過冷却凍結過程における水の状態変化をセンシングシステムモデルで捉え、得られた相状態の2次元分布の検出結果をもとに機能評価を行う。
過冷却冷凍ユニットに関しては、恒温槽内に実験光学系とともに槽内環境測定系を設置し、モニタリング試験へ対応可能な冷凍ユニットの構築を図る。

Causes of Carryover

平成27年度では、センシングシステムモデル中の画像処理ユニットに関して、2次元分布検出における各画素での評価指標算出状況の確認など基本機能の確認が主な実施項目であったことから、既に保有していたPCで代替させた。このため次年度使用額が発生したものである。

Expenditure Plan for Carryover Budget

平成28年度では、画像処理ユニット用PCの購入、研究成果公表のための旅費に使用する予定である。

  • Research Products

    (1 results)

All 2015

All Presentation (1 results)

  • [Presentation] 近赤外光の吸光特性を利用した水の相状態(液相,固相)の検出(第2報)2015

    • Author(s)
      中島利郎,的場修
    • Organizer
      第32回センシングフォーラム
    • Place of Presentation
      大阪電気通信大学
    • Year and Date
      2015-09-10 – 2015-09-11

URL: 

Published: 2017-01-06  

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