2016 Fiscal Year Annual Research Report
Investigation by an impact response analysis into problems in the design procedure for a pocket-type rockfall protection net
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26420456
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| Research Institution | Kanazawa University |
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Principal Investigator |
前川 幸次 金沢大学, 環境デザイン学系, 教授 (00124024)
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2014-04-01 – 2017-03-31
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| Keywords | ポケット式落石防護網 / 衝撃応答解析 / 吸収エネルギー / エネルギーロス / 落石対策便覧 |
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| Outline of Annual Research Achievements |
本研究は，「道路土工指針」や「落石対策便覧」におけるポケット式落石防護網の簡易設計法で考慮されてきた“エネルギーロス”の是非について，衝撃応答解析により解明することを目的とする。
平成26年度にはポケット式落石防護網の主要なメーカーから実構造設計例を収集した。また，衝突解析コードLS-DYNAによる解析モデルの精度確認のために，寒地土木研究所によるポケット式落石防護網の実験データをベンチマークとして解析モデル作成を繰り返し試行し完成した。その後，収集した実構造設計例について落石による衝撃応答解析を実施した結果，何れの設計例についても設計条件の落石を捕捉できることが確認できた。“落石を捕捉可能”という意味において安全なポケット式落石防護網を設計できており，“エネルギーロス”を考慮した簡易設計法が不適切ではないことを示すことができた。しかし，解析ではロープ張力が（安全率を考慮した）許容値を超過するケースや簡易設計法では検討していない部材（最下段横ロープ）についても許容値レベルでの超過が認められた。
平成27～28年度は，まず，網モデルの解析精度への影響を確認するために，実構造と同じ素線形状を用いた３Ｄ網モデル化を行った。妥当な結果を得るモデルの完成に時間を要したが，ロープ張力への影響は小さく，解析時間の圧縮の利点を考えると従来の２Ｄ網モデルで十分であることがわかった。
次に，設計条件の落石と同じ衝突エネルギーの下で衝突速度を25m/sとして落石径（質量）を変えた場合の数値実験を行った。これは，落石が小径で衝突速度が高速になることによる弾丸効果を考慮したものであるが，そのような場合でも簡易設計法による設計の安全性を確認できた。さらに，防護網に損傷を起こす力積についても検討を行った結果，衝突エネルギーの大小による損傷の明確な違いが，力積では評価できないことがわかった。
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