2014 Fiscal Year Research-status Report
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26420458
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| Research Institution | Kobe University |
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Principal Investigator |
長尾 毅 神戸大学, 学内共同利用施設等, 教授 (30356042)
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| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
野津 厚 独立行政法人港湾空港技術研究所, その他部局等, その他 (60371770)
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| Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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| Keywords | サイト増幅特性 / 地震動 / 地震応答解析 |
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| Outline of Annual Research Achievements |
これまで得られているサイト増幅特性を収集整理するとともに，地質構造についても情報を収集整理し，サイト増幅特性との関連性について検討した．地質構造については，九州地方に着目した検討を行った．九州地方はカルデラ等，地質構造的に多様な地方であることがその理由である．堆積層が厚いとサイト増幅特性の長周期側の振幅が大きいことが特徴であり，この特徴を地質構造的に分析した結果，大半の地点ではサイト増幅特性の長周期側の振幅と地質区分が良い対応を示しているものの，例外的な地点も数多くあり，地質構造のみからサイト増幅特性のゾーニングを行うことは困難であることが明らかとなった．次に，公開されている深層地盤構造データを入手・解析し，地盤構造とサイト増幅特性の相関性について検討した．サイト増幅特性の長周期側の振幅については，表層30mの平均S波速度，S波速度が1000～2000m/sの層の出現深度などをパラメータとした統計分析を行い，日本全国における長周期側振幅の回帰関数を算出した．さらに，深層地盤構造を基にして評価される１次元の周波数伝達関数をもとにしたサイト増幅特性の簡易推定法のプロトタイプについて検討した．さらに，3次元地震波伝播解析によるサイト増幅特性の再現解析についても検討を開始している．
サイト増幅特性はこれまで強震観測地点の記録の解析により評価されているが，特に平均以上の増幅倍率を示すのが火山性堆積層の厚い地点である．このような地点のうち，これまでサイト増幅特性が求められていない鹿児島県三島村について，臨海部及び標高の高い地点の2地点において臨時強震観測を開始した．2014年9月に地震計を設置し，10月に動作確認を行った結果，ケーブル接触不良で記録にノイズが混入していたために対処を行った．その後，現時点までに2014/11/19及び2014/11/19の2地震記録を確認している．
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初，26年度研究実施項目として予定していた地質構造とサイト増幅特性の相関，臨時強震観測，3次元地震応答解析などは全て順調に実施している．当初，日本全国をゾーン区分し，ゾーン区分内では同一の補正方法でサイト増幅特性を評価する方法の構築を目指して研究を開始したが，日本全国のサイト増幅特性の分類や地質構造との相関の議論を行った結果として，日本全国を例外地点無くゾーン区分して上述の方法に従ってサイト増幅特性を評価するよりも，地点ごとの深層地盤構造を用いて１次元の周波数伝達関数を地点ごとの特徴を反映した補正方法を用いて補正を行う方が精度良いサイト増幅特性の評価を行うことが可能であることが明らかとなった．研究業績の概要の欄に記したように，27～28年度に実施予定としていたサイト増幅特性の面的評価の開発に関して，26年度にプロトタイプの構築を行っており，順調に研究は進捗していると評価できると考えられる．
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| Strategy for Future Research Activity |
26年度に開発したサイト増幅特性の評価方法のプロトタイプのブラッシュアップを行う．この方法では，長周期側の増幅倍率の推定，周波数伝達関数の包絡形状の補正，増幅倍率のピーク倍率の推定の3点の補正を周波数伝達関数に施してサイト増幅特性の評価を行うものである．今後は，これら補正方法に関して，統計解析方法の見直し，対象地点の標高等の追加情報の考慮等を行って精度向上の検討を行う．更に，通常の統計解析結果よりも大きな増幅倍率を示す地域の例として臨時強震観測を実施していえる鹿児島県三島村の強震記録の解析によりサイト増幅特性の評価を行い，簡易推定法によるサイト増幅特性の評価を行う．さらに，3次限解析により堆積地盤構造の変化に伴うサイト増幅特性の変化の特徴を評価し，簡易推定法の精度向上に反映させる．さらに，局所的な地盤構造の変化によるサイト増幅特性の急変に対応した面的評価法の構築のため，高密度強震観測地点を対象にサイト増幅特性の評価を行うとともに常時微動観測を実施し，地盤構造をもとにしたサイト増幅特性の面的評価を行う．
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| Causes of Carryover |
26年度は予算は強震・微動計購入にあて，打ち合わせ旅費等については，別途調達した予算を用いることで対応した．翌年度は学会発表や常時微動観測等で旅費が必要となることが見込まれるためである．
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| Expenditure Plan for Carryover Budget |
学会発表（土木学会全国大会および地震工学研究発表会）や常時微動観測（静岡県を予定）等で旅費を支出し，併せて3次元地震応答解析等のためにPC購入を行う．
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Research Products
(1 results)
