2016 Fiscal Year Annual Research Report
Study contributing to practical application of the seismic isolator with magnetic restoring force
Project/Area Number |
26420471
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Research Institution | Sojo University |
Principal Investigator |
片山 拓朗 崇城大学, 工学部, 教授 (80310027)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 免震支承 / 磁石 / 復元力 / ころがり / すべり |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では,磁石の磁気吸引力を復元力として利用する三種類の免震支承を試作し,提案支承の復元力特性を緩速負荷試験により調べ,提案支承の自由振動特性を自由振動試験及び自由振動解析により調べ,提案支承の免震支承としての可能性を確認した. H26年度の研究では,最大支持質量5000kg・終局変位240mmのボール支承を試作した.ボール支承は保持器に格納された40個の鋼球と鋼球を挟む上下の支承板とからなる.保持器はその中央に2個の磁石を有し,上下の支承板はそれぞれの中央に1個の磁石を有する.磁石は円板状のネオジム磁石とした.小変位の区間では復元力は変位に比例し,中変位の区間では復元力は概ね一定であり,大変位の区間では変位の増加に連れて復元力は減少した. H27年度の研究では,ボール支承によって支持された1220kgの質量の振幅が200mmから20mmに減少すると質量の固有周期は4.4秒から1.4秒に単調に減少すること,ボール支承では摩擦減衰と同程度の大きさの粘性減衰が発生することが確認された.また,最大支持質量5000kg・終局変位240mm・すべり2層の一方向すべり支承を試作した.一方向すべり支承は上沓,中沓及び下沓とからなる.各沓は2個の直方体状のネオジム磁石を備える.摺動部はフッ素樹脂板,磨きステンレス鋼板及びシリコーンオイルで構成した.小変位の区間では復元力は変位に比例し,中変位の区間では変位の増加に連れて復元力は単調に増加し,大変位の区間では復元力は変位の増加に連れて単調に減少した. H28年度の研究では,最大支持質量1000kg・終局変位120mm・すべり3層の全方向すべり支承を試作した.全方向すべり支承は上沓,2個の中沓及び下沓とからなる.各沓は1個の円板状のネオジム磁石を備える.復元力特性は一方向すべり支承と同様であることが確認された.
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