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2014 Fiscal Year Research-status Report

熱流体注入による有機溶剤汚染地盤の浄化機構に関する研究

Research Project

Project/Area Number 26420483
Research InstitutionKumamoto University

Principal Investigator

椋木 俊文  熊本大学, 自然科学研究科, 准教授 (30423651)

Project Period (FY) 2014-04-01 – 2017-03-31
Keywords地盤汚染 / 画像解析 / 浄化
Outline of Annual Research Achievements

本研究の目的は、,VOC 流体の地盤内残留機構と流動機構を評価し,それを踏まえて高温流体の注入に伴う浄化機構をマイクロX 線CT 画像解析により評価することである。この目的を達成するために、26年度は以下の内容に取り組んだ。
(1)マイクロX線CT対応型高温流体注入実験および可視化
(2)地盤材料の間隙構造の画像解析と間隙中の流体の領域分割画像解析手法の開発
(3)画像解析による間隙構造とFEMによる一相流動解析による接続性の定量評価

研究の成果の意義:(1)では、現象を観察するためにマイクロX線CT対応型高温流体注入実験装置を開発し、マイクロCT画像を得る環境を作った。このことより、対象とする砂材料内部の間隙構造を抽出することができ、現象をより観察できるようになった。(1)で得られたCT画像を定量評価するための前処理を意味し、一般に土粒子と空隙のような二相材料を二値画像としてヒストグラム解析により領域分割することは、すでに手法が確立されている。しかし、本研究のように間隙内に空気、水、油のように四相材料の場合のヒストグラム解析による定量評価手法には、限界があることを見出したため、(2)では、画像の空間情報を損なわないマーカー付領域分割法を新たに提案した。(3)では、非圧縮性ナビアストークス方程式を支配方程式とするモデルを有限要素法を用いた数値解析において、(1)(2)より得られた画像を幾何条件として取り込み、間隙内の流動解析を実施した。得られた結果と画像解析により得られる間隙径分布との比較検討を行った。この結果より、数値解析上の考察にはなるが画像解析の観察では不足する動的な観察を加えられるようになった。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

(1)マイクロX線CT対応型高温流体注入実験および可視化では、これまでに開発していた一次元流動実験装置に対し、60℃の高温空気の圧入ができるよう装置の改良を行い、油汚染を模擬したパラフィンが分布する砂供試体内部に温度調整が可能な空気の注入実験が可能となった。
(2)地盤材料の間隙構造の画像解析と間隙中の流体の領域分割画像解析手法の開発について、一般にCT画像の領域分割法には、CT値をヒストグラム化し、その変曲点を閾値として領域分割する方法と画素勾配の局所最小値を初期条件として,画素の勾配に沿って領域を拡大していき,勾配の大きい部分にできる境界(Watershed)を元に領域を分割する方法がある。前者には、定量評価に限界があることが分かってきたので、本研究では、画像データのヒストグラム解析による領域分割手法を採用せずに、空間情報を損なわないマーカー付領域分割法を採用し、画像の領域分割(多値化処理)が可能となった。
(3)画像解析による間隙構造とFEMによる一相流動解析による接続性の定量評価では、(2)で領域分割した画像に対し、これまで本研究室で提案してきた間隙径分布解析手法を用いて、CT画像から抽出した画像に対し、間隙径分布処理とその幾何学的情報を用いて3次元有限要素解析を行い、間隙内の流動解析が可能となった。
以上の理由により、研究の進捗状況はおおむね順調に展開している考える。

Strategy for Future Research Activity

26年度研究進捗状況を踏まえて27年度では、二相流体の数値解析が可能な手法として格子ボルツマン法(以下,LBM)が着目する。解析の実施には膨大な時間が必要となるが,プログラムの並列化に加えて,近年発展してきているCUDAプログラミングを導入し,3次元間隙構造データを幾何情報として取り入れ,マイクロX線CTでは,評価できない流動中のVOCの挙動を評価し,間隙中の流速分布,圧力分布を求める.また、本実験と画像解析では、静的な状態の観察となっていることから、数値解析による動的な流動挙動の評価を実施している。この点については、より詳細な現象把握のために、研究計画提出当初は検討していなかったがCT画像解析のみならず平面ひずみ条件を満たす二次元模型地盤を用いて、動水勾配の変化に伴う間隙内の油の流動挙動を直接観察することを検討する。

  • Research Products

    (3 results)

All 2015 2014

All Presentation (3 results)

  • [Presentation] 塩田絵里加2015

    • Author(s)
      X線CT画像解析による砂の水分特性保持特性の評価
    • Organizer
      第70回土木学会全国大会
    • Place of Presentation
      岡山大学
    • Year and Date
      2015-09-16 – 2015-09-18
  • [Presentation] CT画像解析を用いた砂の不飽和浸透特性の評価2015

    • Author(s)
      塩田絵里加
    • Organizer
      平成26年度土木学会西部支部年次講演会
    • Place of Presentation
      琉球大学
    • Year and Date
      2015-03-07 – 2015-03-07
  • [Presentation] 地盤の油汚染の長期化に起因する間隙構造内の流動現象の評価2014

    • Author(s)
      藤木祐作
    • Organizer
      第50回地盤工学会全国大会
    • Place of Presentation
      北九州国際会議場
    • Year and Date
      2014-07-15 – 2014-07-17

URL: 

Published: 2016-05-27  

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