2014 Fiscal Year Research-status Report
スマート端末による意識調査と数理解析手法を利用した次善道路料金設定法の開発
Project/Area Number |
26420519
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
圓山 琢也 熊本大学, 政策創造研究教育センター, 准教授 (20361529)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
溝上 章志 熊本大学, 自然科学研究科, 教授 (20135403)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | スマートフォン / ネットワーク均衡 / 道路料金 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は,(1)スマートフォン(以下,スマホ)のアプリ等の機能を活用した道路料金政策に対する人の行動変化を予測する方法の開発と,(2) その方法と交通ネットワーク均衡モデルを統合した道路料金の適切な設定法の構築にある. 本年度は,まずスマホ・アプリによる交通調査手法の国内外の動向の整理を行った.また,世界各国の諸都市における道路混雑課金政策の最新の動向についても整理した. 次に,スマホ・アプリに開発に関して,研究代表者が構築済みの交通調査アプリの改良と同時に,ゲーミフィケーションを利用した交通行動変容アプリを開発した.後者は,調査参加者の歩数を計測して,調査参加者に結果のランキング情報を配信し,交通手段の変更などの行動変容を促するものである.大学生を対象にプレ調査を実施し,想定した効果を確認している.このアプリは,料金を含めた交通行動環境に対する人の意識把握にも有効と考えられる. 交通ネットワーク均衡モデルについては,研究代表者が開発済みのトリップ・チェイン型のモデルを長期予測に応用する手法を提案し,熊本都市圏の実データをもとにその手法の妥当性の検討を行っている.この方法は,コードン課金,エリア課金などの次善混雑課金について,課金対象地域や課金レベルを長期的に変化させる動的料金設定問題に対しての,実用的な方法論につながるものと考えられる.この他,有料道路の多頻度利用時の割引制度を評価可能なモデルの検討などを実施している.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
スマホ・アプリの構築・改良および交通ネットワーク均衡モデルの拡張などを進めることができているため.
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Strategy for Future Research Activity |
スマホ・アプリによる道路料金に対する意識調査については,回答に応じて設問を変化させる等にアプリを改良したのち,アプリを公開し調査などを実施していく予定である.
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Causes of Carryover |
当初予定していた研究補佐員の雇用について,今年度については別の事務補佐員の支援を一部受けることができたため.
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
次年度以降は,研究補佐員を雇用し,研究の本格的な支援を受ける予定である.
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