2016 Fiscal Year Annual Research Report
Study on prediction method of restoration time to enhance effectiveness of business continuity
Project/Area Number |
26420566
|
Research Institution | Kanazawa Institute of Technology |
Principal Investigator |
山岸 邦彰 金沢工業大学, 環境・建築学部, 教授 (70553189)
|
Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
|
Keywords | 立地リスク / フラジリティ曲線 / ハザード曲線 / 自然災害リスク / 事業環境リスク / イベントツリー解析 / スリップ効果 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、事業継続を効果的に進めるために必要な情報・リソースを提供するために、ビジネスインパクト分析に必要となる復旧時間の予測法の開発と関連情報の提供を目的とする。 平成28年度は、復旧期間予測のためのロジック修正と、事業所への本法の適用を目的としていた。しかし、2016年4月に熊本地震が発生したため、急遽並行して熊本地震の事業継続調査の実施を行った。期首に想定していたロジックの修正については、前年度までに概ね完遂し、平成28年度は一部の修正をするにとどまった。しかし、事業所の適用については、前年度より調整を進めていたが、事業継続計画が経営判断事項でもあることから、平成28年度中の実施が困難となった。また、平成28年度には本法のプログラムを完成し、公開することを目的としていたが、年度中の完成に至らなかった。一方、2016年熊本地震の調査では、2011年東北地方太平洋沖地震の際に実施したものと同一の内容のアンケートを実施し、両地震の類似点と相違点を確認することができた。本結果については2017年8~9月に実施される、日本建築学会大会で報告する予定である。 3年間を通して復旧時間予測プログラムを構築・公開することが本研究の目的であったが、ロジックの構築はできた。また、対象ハザードを増加させた立地リスクの計算ロジックを確立した。しかし、プログラムの一部は完成したものの全体としては未完となった。この理由として、施設の状況に応じた復旧時間を予測する際に、設備・備品等の地震時の滑動によるリスクが復旧時間に大きく影響することに気づき、滑動の影響の定量化に多大な時間を要したことが主な原因である。この滑動による地震応答特性の把握は、本研究から派生した副次的な課題であるが、この課題に対する既往の研究は少なく有意な結果を得ることができた。この結果を、査読付き論文1編、口頭発表3件にまとめた。
|
Research Products
(9 results)