2014 Fiscal Year Research-status Report
鉄筋コンクリートシェルの耐荷力と縁ばりの効果に関する研究
| Project/Area Number |
26420573
|
|---|
| Research Institution | Tokuyama College of Technology |
|---|
Principal Investigator |
原 隆 徳山工業高等専門学校, 土木建築工学科, 教授 (50124102)
|
|---|
| Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
|
| Keywords | 鉄筋コンクリート / シェル / 縁ばり / 有限要素法 / 実験解析 |
|---|
| Outline of Annual Research Achievements |
平成26年度は子午線方向縁ばりを有するR/C円筒シェルの曲げ耐力分析を行った。そして、数値解析によりR/Cシェルの耐荷力特性と崩壊特性を分析し、最適な縁ばりの形状を求めた。また、試験体の製作、実験装置の組み立てを行った。
数値解析においては、縁ばり形状、鉄筋量、配置法をパラメータとして耐荷力をパラメトリックに分析した。支点は４隅各点、荷重は16点擬似等分布荷重とした。分析を行った平面形状が960x960mm厚さ10mmの半径は688mmの部分球殻では縁ばりによる荷重増加を考慮した場合に高さ4cm、幅2cmが最適であることが明らかになった。また、縁ばりの接合方法としては、縁ばりの高さ方向の中間点を接続する場合が最も耐荷力が高く、縁ばりのない場合より4倍の強度を示すことが明らかとなった。数値解析についてはこれまでの耐荷シェル要素に加え、シェルと梁の接合をスムーズに行うため、ソリッド要素を用いた解析を行った。解析法は日本建築学会大会、ICCT2014に発表した。分析結果はISEC8（2015年開催予定）に投稿した。
試験体の製作は、上記の平面形状が960x960mm厚さ10mmの円筒形で半径は688mmでライズスパン比は1:5とした。所有している鋼製型枠を使用して形状初期不整を除去し、縁ばりを設置するために型枠を製作した。試験体は数値計算による最適縁ばりのサイズをもとに、鉄筋量3種類について作成した。支持条件・載荷条件は数値計算と同様とした。加力システムの油圧源、コントロール部分は現有のものを使用し、50kNジャッキを8本および高圧ホース、分配器を追加購入した。しかし、加圧フレームの設計と油圧システムの構築に時間を要し、載荷試験には至らなかった。
|
| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
数値解析については十分な進展が得られた。実験解析については油圧システムの構築と載荷フレームの設計が遅れたため、実験に至らず、やや遅れ気味であるが、試験体の追加製作、実験に進めることができるものと考える。
|
| Strategy for Future Research Activity |
27年度は、初めに26年度計画の実験を組み込み、当初の計画通り、周方向縁ばりを有するR/C円筒シェルについて曲げ耐力分析を行う。同時に数値解析を進め、当初の計画通り実行する。
|
| Causes of Carryover |
レーザー変位計の予定価格との相違（不足）により生じた余剰。
|
| Expenditure Plan for Carryover Budget |
次年度の予算を加えて変位計の追加購入を行う。
|
