2014 Fiscal Year Research-status Report
地域性・場所性を考慮した気象データの作成手法の構築と利用に関する研究
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26420577
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
森 太郎 北海道大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (70312387)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
浅水 仁 釧路工業高等専門学校, その他部局等, 教授 (40369905)
桑原 浩平 釧路工業高等専門学校, その他部局等, 准教授 (40374582)
林 裕樹 釧路工業高等専門学校, その他部局等, 准教授 (60342440)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | GIS / 暖冷房負荷 / 省エネルギー / 日射利用 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では①低価格レンズとスマートフォンを利用した簡易日射受熱量予測システムの構築, ②フリーのGISデータと気象データを用いた環境解析用気象データの作成手法の構築と作成された気象データの分析,③上記データを用いたシミュレーションの実施,④積雪による日射量の変化の測定とシミュレーション用データへの導入方法の検討,以上の項目の研究を2カ年にわたって実施する.H26年度は①,②を中心に実施し,②のデータ構築手法が確立した時点で③に関して札幌市内の数か所での解析を実施する.④はH26の夏までに北海道内数か所に観測地点を整備し2年間の継続測定を実施する. ①に関しては,釧路工業高等専門学校の卒業研究として実施し,日射のある環境下で建築物と空を分ける技術,晴天下で雲と空をわける技術を作成した. ②,③に関しては,幾つかのGISデータ(都市計画基礎調査データ,基盤地図情報,DSM)を用いて敷地周辺の都市形状を再現することができるようになり,札幌市の中心部や郊外住宅地に建つ建物の暖冷房負荷シミュレーションを行った.その結果,日射の入射の有無によって暖冷房負荷が大きく異なることがわかった. ④に関しては,助成金額が少なくなってしまったため,十分な数の測定システムを整備することができず,代替の方法を検討中である.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
GISのデータの利用について,国が積極的に支援していることもあり,申請時に想定していなかったデータ利用ができるようになった.
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Strategy for Future Research Activity |
①低価格レンズとスマートフォンを利用した簡易日射受熱量予測システムの構築:引き続き開発を進め,今年度は樹木と建物の分離が可能になるように技術開発を行う. ②フリーのGISデータと気象データを用いた環境解析用気象データの作成手法の構築と作成された気象データの分析:昨年度までで手法はほぼ完成したため,今年度はさらなる精度の向上策(大型の敷地においては,敷地中心と周縁部では誤差が生じる)とwebを通したデータの配布手法について検討する. ③上記データを用いたシミュレーションの実施:昨年度は,札幌市郊外の住宅地におけるダイレクトソーラーゲインの効果や中心部の商業ビルにおける日射がピーク負荷に与える影響等を分析した.今年度も引き続き検討を実施する. ④積雪による日射量の変化の測定とシミュレーション用データへの導入方法の検討:助成金が少なくなってしまったため十分な機器を購入することができなかった.他機関との共同研究により積雪に関するデータを利用することを検討している.
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Causes of Carryover |
共同研究者と予定が合わず,研究会を実施することができなかった.
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
研究会を定期的に実施する予定である.
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Research Products
(13 results)