2014 Fiscal Year Research-status Report
ハノイ・ノイバイ空港の拡張工事に伴う騒音暴露量の増加に関する社会調査
Project/Area Number |
26420585
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
矢野 隆 熊本大学, 自然科学研究科, 教授 (30109673)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐藤 哲身 北海学園大学, 工学部, 教授 (00106767)
西村 強 崇城大学, 情報学部, 教授 (90156109)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | ベトナム / 航空機騒音 / 新ターミナルビルの竣工 / 暴露反応関係 / うるささ / 睡眠影響 |
Outline of Annual Research Achievements |
ベトナムは東南アジアで第二の人口を擁し、経済成長が著しく、航空輸送が増大している。ハノイの北に位置するノイバイ空港はベトナム第二の国際空港であり、航空需要の増大から、現ターミナルビルでは乗客の処理が限界に達している。そのため、日本のODAの援助によって、新ターミナルビルを建設中であり、2014年12月に竣工予定である。 新ターミナルビルが完成すると、離発着航空機数は現在の270から約2倍に増え、それに伴って空港周辺の航空機騒音暴露も増大すると予想される。今後ベトナムやその他の発展途上国でも空港の新設や、滑走路の増設、新ターミナルビルの新設等によって、騒音暴露量が段階的に増加することが予想される。このような航空機需要の増加に伴う有効な空港周辺の都市計画、騒音管理・対策を立案するためには、航空機騒音の段階的な増加による社会反応を的確にとらえ、騒音政策に反映させなければならない。 本研究は、2014年9月(第1回調査)、2015年3月(第2回調査)、2015年9月(第3回調査)の3回の調査からなり、本年度は第1回、2回調査が終了したところである。第2回調査結果は現在分析中でありあるため、研究実績の概要として第1回調査の結果と2009年の同地域での調査結果、EUポジションペーパーの比較を行う。騒音のうるささに関する今回の暴露反応関係は2009年の暴露反応関係より穏やかであり、EUのものよりもかなり厳しかった。コントロール地区(LAeq,n<=45dB)を基準とするとLAeq,nが50-55dBよりも大きくなると、睡眠影響が有意に大きくなった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
この研究は熊本大学と航空環境センター、ハノイ建設大学、ベトナム航空局との共同研究であり、研究協力者から十分な支援が得られた。
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Strategy for Future Research Activity |
2015年9月に第3回調査を実施し、調査と測定は終了する。その後、ノイバイ空港、ベトナム航空局から航空機の機種、離発着時間、飛行経路等の情報を得て、航空機騒音暴露の予測を行い、実測値との対応を見るとともに、ノイバイ空港周辺の騒音マップを作成する。
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Causes of Carryover |
物品購入の一部を運営費交付金で賄ったため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
次年度の旅費の一部として使用する。
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Research Products
(3 results)