2016 Fiscal Year Annual Research Report
Social surveys on community response to a step-change in noise exposure around Hanoi Noi Bai International Airport
Project/Area Number |
26420585
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
矢野 隆 熊本大学, 大学院先端科学研究部(工), 教授 (30109673)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐藤 哲身 北海学園大学, 工学部, 教授 (00106767)
西村 強 崇城大学, 情報学部, 教授 (90156109) [Withdrawn]
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 航空機騒音 / ステップ変化 / 社会調査 / アノイアンス / 睡眠問題 / 暴露反応関係 |
Outline of Annual Research Achievements |
ハノイ・ノイバイ国際空港周辺の13地区で、2014年9月(第1回:新ターミナルビル竣工前)、2015年3月(第2回:新ターミナルビル竣工後)、2015年9月(第3回)に、航空機騒音に関する社会調査と騒音測定を実施した。調査票の回収率はそれぞれ、68.5、86.2、98.8%であった。新ターミナルビル竣工前に比べて、竣工後には航空機の発着機数が1.3~1.2倍に増加した。しかし、2本ある滑走路のうち北側の1本は保守点検のために第1回調査の時には使われておらず、第2回・第3回調査の時には両滑走路が使われた。そのため、調査地区によって騒音暴露量の増減はばらつきがあるものの、全調査地区の平均のLdenは第1回、2回、3回でそれぞれ54.7、52.5、53.9dBであった。ただし、夜間のLAeqは離陸側の滑走路から遠い3地区を除いて、すべての地区で第1回目よりも第2回、3回調査で増加していた。 アノイアンスに関する暴露反応関係を調査間で比較すると、第1回調査よりも第2回、3回調査で反応は高く、これらすべての場合にEUの暴露反応曲線よりも高かった。アノイアンスに関してLdenと第1回調査を基準とした第2回、3回調査のダミー変数を独立変数として多重ロジスティック回帰分析を適用すると調査間に有意な差が見られ、新ターミナルビルの竣工によって過剰な反応が見られることが判明した。 屋内での活動妨害に関して、ほとんどの暴露反応曲線は同じ傾向を示しており、第1回調査では傾きが緩やかであるのに対して第2回調査では全体的に妨害感が高くなり、第3回調査では特に高い騒音レベルで妨害感の増加が見られ、アノイアンスと同じ傾向が見られた。しかし、夜間のLAeqが変化しても、各調査間で睡眠妨害に関する暴露反応曲線には大きな違いは見られず、夜間のLAeqが45dBを超えると睡眠問題が有意に生じることが判明した。
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Research Products
(4 results)