2016 Fiscal Year Annual Research Report
Proposal of the New Evaluation Index for the Simple Design of Humidity Control in the Residential Room and Establishment of its Field Measurement Method
Project/Area Number |
26420587
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Research Institution | Maebashi Institute of Technology |
Principal Investigator |
三田村 輝章 前橋工科大学, 工学部, 准教授 (10406027)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 調湿性能 / 現場測定 / 評価指標 / 模型実験 / 実大実験 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では,居室における周壁の他,室内容物を含めた総合的な調湿性能を評価するための現場測定法の開発を目的として,模型実験による基礎的な検討を行い,その結果を踏まえて,実大実験棟を対象とした実験を実施し,実居室における現場測定法としての手順を確立した。また,様々な内装仕上げの居室を対象とした実験を行い,簡易に室の調湿性能を把握するための新たな評価指標を提案した。模型実験では,アクリル製の実験チャンバーを製作し,精密空気発生装置,換気用ポンプ等を組み合わせた実験装置を構築して,チャンバー内での加湿+減衰を数サイクル繰り返す「複数サイクルの加湿実験」の結果から調湿性能を把握する評価手法について検討した。実験では,加湿時間の長さやチャンバー内に設置した吸放湿体の数を変化させるなど,様々な条件での実験を繰り返すことにより,現場測定法の手順を確立し,結果の妥当性について検証した。評価手法については,実験環境を入力条件とする吸放湿のない場合の絶対湿度変化の計算値と実験による吸放湿体の存在する場合の絶対湿度変化の実験値を比較することにより,調湿性能を評価する新たな評価指標を提案した。実居室を対象とした実験では,内装仕上げがそれぞれ土壁とビニルクロスとなっている2室から構成される実大実験棟を対象として,模型実験において確立した現場測定法と評価手法を実践した。また,ビニルクロスの実居室については内装を漆喰に改装した場合についても検討し,比較を行った。その結果,提案した評価指標により,土壁,ビニルクロス,漆喰の居室における各調湿性能について定量的な評価を行うことが可能となり,実験結果の再現性も高いことを明らかにした。
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