2016 Fiscal Year Annual Research Report
A Study on the Strategic Meaning of Urban Agriculture in European Middle-sized Cities
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26420600
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
岡部 明子 東京大学, 大学院新領域創成科学研究科, 教授 (70361615)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 市民ガーデン / 持続可能性 / 戦略的手法 / ワークショップ |
Outline of Annual Research Achievements |
前年度まで実施してきたスペインを中心とした欧州都市農業研究から、特に南欧諸都市において、21世紀の新しい動きとして、経済危機に直面した市民がグループを形成し、自力で空き地を都市農園として利用している事例が急増していることを明らかにした。我々はそのような都市農園を「市民ガーデン」と呼び、今年度は、研究実施計画に則り、1)調査結果を整理・分析し、学術論文として投稿、2)勉強会の開催を実行した。 1)に関しては、スペイン諸都市の市民ガーデンが、市民らが持続可能性を意識し、戦略的に敷地選定・管理運営を行っていることを明らかにし、主に以下の論文として公表した。 ・ Kosuke SAKURA, The role of urban agriculture by different actors - the case study of Valencia and Zaragoza, Spain, In WIT Transactions on Ecology and the Environment, Vol.210, WIT PRESS, pp.53-64, 2017 ・佐倉弘祐:地域に根ざした市民ガーデンの創出-スペイン・セビーリャを対象に、LORCジャーナル地域協働vol10、pp.1-4、2017 2)に関しては、国内連携研究協力者、海外研究協力者を招聘し、今後の日本諸都市ならではの市民ガーデンのあり方を市民と共に考えるワークショップ形式を取り、実施した(講演&まち歩きワークショップ『市民ガーデンによるまちなか空地の再編』、長野市、2017.2.28)。理論から実践へと繋がる契機となる実りの多いワークショップとなった。
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