2014 Fiscal Year Research-status Report
地方都市居住の高齢者の生活圏域の特性と福祉行政圏域の地域横断的比較考察
Project/Area Number |
26420603
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
西野 達也 金沢大学, 環境デザイン学系, 准教授 (90403584)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 高齢者 / 生活圏域 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の具体的な目的は、Ⅰ.地方都市居住の高齢者の生活圏域の実態と福祉行政圏域の比較事例考察、Ⅱ.地方都市居住の高齢者の生活圏域の特性に関する地域横断的考察である。 平成26年度(初年度)の調査研究計画として、ⅠではK2市を対象として、全7圏域のうち3圏域を対象として調査を行い、約90名分の生活圏域実態データ収集を目標とした。K2市の意向により、全7圏域8地区での調査となり、要支援・要介護者152名、健康な高齢者171名、計323名の日常生活圏域の実態に関するデータを収集し、計画より多くのデータを収集できた。これらのデータをGIS地図上にプロットし、Google mapによって自宅-外出先間の直線距離、道路距離(実移動距離)を算出し、各地区での平均値をまとめた。今後、このデータを分析することにより、K2市内各圏域における高齢者の日常生活圏域の実態の比較が可能である。また3年目に計画している他都市との比較考察にも応用できる点において意義がある。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成26年度(初年度)の調査研究として、Ⅰ.地方都市居住の高齢者の生活圏域の実態と福祉行政圏域の比較考察では、石川県K2市を対象として以下の3つを計画した。 A.福祉行政圏域内の基礎データの把握:まず文献調査により、対象地域の人口動態、要介護高齢者の地理的分布状況、将来の施設整備計画方針などを把握して、人口とサービス定員との充足状況、地区社会福祉協議会などの地域組織の担当圏域を把握した。 B.要介護・健康高齢者の生活圏域の実態把握:次に高齢者の生活圏域の実態把握調査を行う。具体的には、対象地域において要介護高齢者(デイサービス利用者)と健康な高齢者(地区社会福祉協議会が月数回開催する高齢者サロン事業利用者)を各15名程度選定し、各対象者の日常的な生活圏域の実態(自宅、かかりつけ医院、スーパーなどの位置)をヒアリング調査し、GIS地図上にプロットする。そして、Google mapによって自宅-外出先間の直線距離、道路距離(実移動距離)を算出し、各地区での平均値をまとめた。そして、地区ごとの要介護高齢者と健康高齢者の生活圏域の比較を行った。しかし、地域特性・世帯構成・要介護度・交通手段などと外出距離の関係、さらに生活圏の特性の考察までは至らなかった。 C.高齢者の生活圏域と福祉行政圏域の比較についても至らなかった。 以上が平成26年度(初年度)の進捗状況であるが、最も重要かつ困難な実態調査は完了した。今後残された作業は蒐集データの分析が中心となる。
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Strategy for Future Research Activity |
平成27年度は〈case3〉小集落が点在し大きい都市核のない地方都市S市を対象として、同様に高齢者の日常生活圏域の実態把握調査を遂行する予定である。具体的な事例考察の内容は以下の通りである。 A.福祉行政圏域内の基礎データの把握:まず文献調査により、対象地域の人口動態、要介護高齢者の地理的分布状況、将来の施設整備計画方針などを把握して、人口とサービス定員との充足状況を確認する。また福祉行政圏域設定は地区社会福祉協議会などの地域組織の担当圏域も絡むため、それらについても把握する。 B.要介護・健康高齢者の生活圏域の実態把握:次に高齢者の生活圏域の実態把握調査を行う。具体的には、対象地域において要介護高齢者(デイサービス利用者)と健康な高齢者(地区社会福祉協議会が月数回開催する高齢者サロン事業利用者)を各15名程度選定し、各対象者の日常的な生活圏域の実態(自宅、かかりつけ医院、スーパーなどの位置)をヒアリング調査し、GIS地図上にプロットする。そして、Google mapによって自宅-外出先間の直線距離、道路距離(実移動距離)を算出し、各地区での平均値をまとめる。そして、要介護高齢者と健康高齢者の生活圏域の比較、地域特性・世帯構成・要介護度・交通手段などと外出距離の関係、さらに生活圏の特性の考察を行う。ヒアリング調査は夏期休暇期などに集中的に行う。 またH26年度に行ったK2市のデータ分析の残り作業も併行して行う。
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Causes of Carryover |
当該年度の主要かつ重要な実態把握調査は完了したが、予算にやや残額が生じた。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
今年度の調査旅費の補助として使用予定。
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