• Search Research Projects
  • Search Researchers
  • How to Use
  1. Back to project page

2014 Fiscal Year Research-status Report

稼働下にある産業遺産、土木文化財の保全に関する研究

Research Project

Project/Area Number 26420650
Research InstitutionNihon University

Principal Investigator

五十畑 弘  日本大学, 生産工学部, 教授 (40386082)

Project Period (FY) 2014-04-01 – 2017-03-31
Keywords稼働遺産 / 歴史的鋼橋 / 世界文化遺産 / 重要文化財 / 耐震補強 / 維持保全
Outline of Annual Research Achievements

平成26年度は、国重要文化財、登録文化財の他、世界遺産に登録された国外の文化財で、補修や補強がされた稼働遺産を対象に代表的な事例を選定し、評価された歴史的・文化的価値、維持管理の来歴等の項目について調査に着手した。調査実績としては、イギリスのアイアンブリッジ、フォース鉄道橋(申請中)の現地調査を平成26年度に実施した。さらに、平成27年3月にはやはり世界遺産であるスペインのビスカヤ橋および、これに関連するエッフェルの歴史的鋼橋であるフランスガラビ橋の現地調査を実施した。特に現在申請中で27年度に世界遺産指定が予定されるフォース鉄道橋については、イギリス土木学会関係者、ヒストリックスコットランド関係者からのこれまでの維持保全に関するヒアリングに加えて歴史的鋼橋の保全に関する有益な議論を交わすことができた。
国内では、現在耐震補強工事が進行中の重要文化財の歴史的鋼橋についても調査を実施したほか、登録文化財ではあるが現在劣化が著しい歴史的鋼橋の静岡県森村橋について現況調査を実施した。
平成26年度の研究成果は、土木構造物の稼働資産における文化財としての価値理念の方向性、および保全の指針を示す本研究の中心部分に有用なデータとなり最終年度にまとめる鋼橋を中心とする歴史的土木構造物の保全、活用について実務的な方法論を展開するための基礎データとなる。
なお、平成26年度の調査結果の一部は、平成27年度土木学会土木史研究発表会(平成27年6月20/21日、熊本大学で開催)において、論文題目「稼動下にある土木文化財の評価に関する調査~世界遺産の事例を中心として~」および、「登録有形文化財森村橋の現況調査」として発表をする予定である。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

平成26年度に予定していた調査を実施したが、その結果からさらに実施が必要な調査項目が出てきたことから、平成27年度以降も調査を継続する部分は残る。しかし、全体的に盛ればおおむね当初の予定で進展している。

Strategy for Future Research Activity

平成27年度は、26年度に実施した調査結果を、このほど立ち上げた研究協力者10名で構成する委員会を定期的に開催し、報告を行い議論を実施する。さらに、平成26年度の調査結果から、それらと対比をするためにさらに、イギリスの歴史的鋼橋で世界遺産に指定されているポンテカサステ運河橋等、および、わが国の鋼橋技術の確立期で大きな影響を受けたドイツの歴史的鋼橋の損傷、保全状況の調査を平成27年度に実施をする。
また、研究協力者として、研究者代表者の指導下にある大学院生の協力を得て、国内の土木遺産全体を把握するためのデータベースの作成も行う。研究成果の公表については、土木史研究発表会での論文をベースに土木学会論文集への投稿を予定しているほか平成28年1月のベトナムで開催される国際会議(EASEC-14)への論文投稿も予定している。なお、研究の全体工程としては不測の事態を考慮して、最終年度においては年度半ばで全研究を終了するように、本年度から極力前倒しで研究の予定を早めることとする。

Causes of Carryover

計画に対して、資料整理まとめの人件費、論文投稿費が発生しなかったこと、消耗品費が少なかったことから、海外調査費が増加したが全体としては、27年度使用額が発生した。なお、この使用額の変更によって研究の遅延はない。

Expenditure Plan for Carryover Budget

一部を、調査項目を増やした海外事例調査の費用に充当するほか、研究協力者との通信費に充当する。

  • Research Products

    (1 results)

All 2015

All Journal Article (1 results)

  • [Journal Article] 存続の危機にあるユニオン吊橋(イギリス)2015

    • Author(s)
      五十畑弘
    • Journal Title

      橋梁と基礎

      Volume: vol.49 Pages: 58,61

URL: 

Published: 2016-05-27  

Information User Guide FAQ News Terms of Use Attribution of KAKENHI

Powered by NII kakenhi