2014 Fiscal Year Research-status Report
固体粒子表面連続改質を目的とする循環流動層型プラズマリアクターの開発
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26420780
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Research Institution | Gifu University |
Principal Investigator |
小林 信介 岐阜大学, 工学部, 准教授 (30345920)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 大気圧プラズマ / 噴流層 / 粒子 / 表面処理 |
Outline of Annual Research Achievements |
当該研究開発では様々な材料の原料となる粒子自身の均一プラズマ処理が可能な流動層型のプラズマリアクターの開発を目的としている。現在様々な低温大気圧プラズマリアクターが開発され、プラズマ生成手法(交流、直流、電極、放電等)とその利用用途は多種多様である。研究開発では処理対象粒子を空間中に分散した状態での粒子表面でのプラズマ処理を想定し、電極間に処理粒子を流通させる方法(ダイレクト型)と発生させたプラズマを流動層内で処理粒子に導入する方法(リモート型)について検討をおこなった。なお、模擬粒子にはPP(ポリプロピレン)を用い、アルゴンプラズマ処理を行うことで、処理粒子の濡れ性を評価した。実験を実施した結果、ダイレクト型プラズマ装置においては電極間への粒子閉塞により安定したプラズマ処理ができなかったのに対して、プラズマトーチを用いたリモート型では噴流層の噴流部にプラズマトーチを発生させることで粒子表面の均一表面処理が短時間で可能であることが明らかとなった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
開発1年目はダイレクト型プラズマ装置およびリモート型プラズマ装置の選択、および流動層における電極の取り付け方法の確立が目的であった。本年度はプラズマ装置の選択および噴流層を採用したプラズマリアクターを構築し、PP粒子表面改質処理とその濡れ性評価が完了していることから本年度の目標以上に成果が得られている。
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Strategy for Future Research Activity |
噴流層型のプラズマリアクターが完成し、粒子への均一プラズマ処理が短時間で可能であることが本年度の研究開発により明らかとなった。ただし、現在の噴流層プラズマリアクターは実験室規模であるため、今後は粒子の大量改質を実現可能な装置のスケールアップ方法について検討を行う必要性がある。そこで、次年度はプラズマトーチの本数を増やすなどの工夫をし、粒子表面改質の大量処理が可能な流動層型プラズマリアクターの検討を行う。
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Causes of Carryover |
H26年度の年度末においてプラズマ発生用の電源装置が故障したため、H27年度に電源装置修理費として予算を繰り越し、電源装置の修理を行う予定である。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
上述したようにプラズマ発生用の電源の修理に費用を当てる。
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