2014 Fiscal Year Research-status Report
ヒト肝細胞キメラマウスとバキュロウイルスを用いた遺伝病モデルの創生
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26420796
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
阿部 弘美 広島大学, 医歯薬保健学研究院(医), 准教授 (70572329)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | ゲノム編集 / 遺伝性肝疾患 / ヒト肝細胞キメラマウス |
Outline of Annual Research Achievements |
今年度、本邦の小児科における罹患率の高い代表的な遺伝性肝疾患であるヘモクロマトーシス、ポルフィリン症、糖原病、アミノ酸代謝異常症、尿素サイクル代謝異常症、体質性黄疸、線維性嚢胞性肝疾患、ウィルソン病の原因遺伝子をノックアウトまたは変異を起こさせ るようなCRISPR―Cas9システムのバキュロウイルスベクターのコンストラクトの作製を開始した。代謝酵素の欠損により引き起こされる尿素サイクル異常症や体質性黄疸はそれぞれ原因遺伝子をノックアウトするコンストラクトの作製を開始した。また、遺伝子の変異によつて引き起こされるようなヘモクロマトーシス、ポルフィリン症、糖原病、アミノ酸代謝異常症、ウィルソン病は、変異が起こる部位をノックアウトするコンストラクトと変異を導入するようなドナーコンストラクトの2種類の作製を開始した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
今年度実施予定の項目で最も重要な遺伝性肝疾患であるヘモクロマトーシス、ポルフィリン症、糖原病、アミノ酸代謝異常症、尿素サイクル代謝異常症、体質性黄疸、線維性嚢胞性肝疾患、ウィルソン病の原因遺伝子をノックアウトまたは変異を起こさせるようなCRISPR―Cas9システムのバキュロウイルスベクターのコンストラクトの作製、代謝酵素の欠損により引き起こされる尿素サイクル異常症や体質性黄疸はそれぞれ原因遺伝子をノックアウトするコンストラクトの作製、また、遺伝子の変異によつて引き起こされるようなヘモクロマトーシス、ポルフィリン症、糖原病、アミノ酸代謝異常症、ウィルソン病は、変異が起こる部位をノックアウトするコンストラクトと変異を導入するようなドナーコンストラクトの2種類の作製は現在、改良しながら進行中であり、コンストラクトが得られればバキュロウイルス作製、マウスモデル作製はこれまでの経験から順調に進むと考えられる。
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Strategy for Future Research Activity |
平成27年度は、作製した疾患モデルを用いてin vivoの系、疾患モデルマウスから調整したin vivoの系の両者を用いて、糖代謝、アミノ酸代謝、尿素回路、鉄代謝、銅代謝など各代謝反応における疾患発症機構の解明を行う予定である。今後、疾患モデル動物を用いた治療薬の開発を行うためには疾患モデルマウスの表現型を確認し、疾患モデルの病態とヒトの病態との違いがあるかどうか検討する必要がある。
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[Journal Article] Differences in serum microRNA profiles in hepatitis B and C virus infection.2015
Author(s)
Akamatsu S, Hayes CN, Tsuge M, Miki D, Akiyama R, Abe H, Ochi H, Hiraga N, Imamura M, Takahashi S, Aikata H, Kawaoka T, Kawakami Y, Ohishi W, Chayama K.
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Journal Title
J Infect.
Volume: 70
Pages: 273-287
DOI
Peer Reviewed
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[Journal Article] The effects of bisphosphonate zoledronic acid in hepatocellular carcinoma, depending on mevalonate pathway.2015
Author(s)
Honda Y, Takahashi S, Zhang Y, Ono A, Murakami E, Shi N, Kawaoka T, Miki D, Tsuge M, Hiraga N, Abe H, Ochi H, Imamura M, Aikata H, Chayama K.
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Journal Title
J Gastroenterol Hepatol.
Volume: 30
Pages: 619-627
DOI
Peer Reviewed
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[Journal Article] Emergence of resistant variants detected by ultra-deep sequencing after asunaprevir and daclatasvir combination therapy in patients infected with hepatitis C virus genotype 1.2014
Author(s)
Kosaka K, Imamura M, Hayes CN, Abe H, Hiraga N, Yoshimi S, Murakami E, Kawaoka T, Tsuge M, Aikata H, Miki D, Ochi H, Matsui H, Kanai A, Inaba T, Chayama K.
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Journal Title
J Viral Hepat.
Volume: 22
Pages: 158-165
DOI
Peer Reviewed
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[Presentation] HCV感染におけるIFNL4の多型の違いによるIFN-λsの発現量とインターフェロン投与前後のインターフェロン誘導遺伝子の発現量の関係2014
Author(s)
阿部弘美, 三木大樹, 平賀伸彦, 今村道雄, 柘植雅貴, 小林知樹, 河岡友和, 川上由育, 相方浩, 越智秀典, 茶山一彰
Organizer
第50回日本肝臓学会総会
Place of Presentation
東京
Year and Date
2014-05-29 – 2014-05-30
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