2014 Fiscal Year Research-status Report
パルス高熱負荷照射と磁場印加によるプラズマ対向材溶融層のダイナミクス研究
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26420854
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| Research Institution | University of Hyogo |
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Principal Investigator |
福本 直之 兵庫県立大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (90275305)
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| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
永田 正義 兵庫県立大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (00192237)
菊池 祐介 兵庫県立大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (00433326)
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| Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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| Keywords | プラズマガン / プラズマ対向材 / 熱負荷照射 / タングステン溶融層 |
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| Outline of Annual Research Achievements |
本研究では，核融合科学研究所内に設置されている磁化同軸プラズマガン（MCPG）であるSPICA装置を用いて，プラズマ対向壁材料に対してパルス熱負荷模擬試験を行っている．本年度は，照射対象の材料を固定するサンプルホルダーを設計・製作し，SPICA装置で水素ガスを用いたコンパクト・トーラス（CT）プラズマを生成・加速し，タングステン（W）板に照射した．高速カメラの映像から，プラズマ照射によるW材料表面の溶融層の形成と，そのドロップレットの飛散を確認した．この照射実験では，MCPGの内部電極先端（SUS304）に放電電流が集中するため，電極自体もエロージョンを起こしやすい．そのため，電極先端の表面状態も変化した場合，先端表面自体の溶融か，材料表面の溶融層からの飛散物か，観測時点では判断がつきにくい．そこで，内部電極先端の損耗や照射材料への汚染などを防ぐため，新たにモリブデンの内部電極先端部を製作した．SPICA装置の材料照射装置としての性能を評価するため，熱入力計測として，カーボン製チップによるカロリーメーターも設計・製作した．形状の異なる先端チップを製作し，入力熱負荷の評価において，プラズマの回り込みによる影響の検証も行った．また，ロゴスキーコイルによるサンプル材料付近の電流計測により，溶融層形成において，加速されたCTプラズマの材料への衝突による熱化以外に，CTプラズマやガン放電電流の材料表面への流れ込みによる影響を示唆する結果が得られた．そして，最終実験で目指している磁場中での溶融層の挙動を観測するために必要な磁場印加装置の簡易コイルと電源を整備し，磁場印加の予備実験を行った．その結果，想定している磁場強度で実験を行うためには，簡易コイルの形状と電源，それを設置する真空容器について，それまで進めていた設計に修正が必要であることが明らかとなった．
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究で重要となるプラズマ対向壁材料の溶融層の生成について，SPICA装置によりコンパクト・トーラス（CT）プラズマを生成・加速し，タングステン（W）板への照射を行った．高速カメラの映像から，プラズマ照射によるW材料表面の溶融層の形成と，そのドロップレットの飛散を確認した．これにより，本研究の遂行に最も必要である溶融層の形成を安定して再現できる実験条件を得ることに成功した．また，カロリーメーターやロゴスキーコイルにより，今後の実験条件設定に必要なCTプラズマの基礎データを取得した．磁場中での照射試験を行うため，材料設置，各種計測および高速カメラ観測が可能となる真空容器を設計したが，磁場印加装置の簡易コイルと電源による予備実験を行い，想定している磁場強度で実験を行うためには，設計に修正が必要であることが明らかとなった．確実な研究遂行のため，磁場印加装置を設置する真空容器の形状を再検討して次年度に製作することにした．そして，真空容器などの設計の修正に必要な印加磁場データの取得など，追加予備実験を優先して行った．また，次年度予定していた熱入力などのプラズマパラメータ計測系や磁場印加や高速カメラの観測に必要なトリガー遅延制御系の整備を進めた．当初の予定からは実施内容の順序に変更があったが，研究計画全体としては，おおむね順調に進展している．
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| Strategy for Future Research Activity |
プラズマ対向壁材料への照射実験による材料表面の溶融・損傷評価の研究として，SPICA装置と新規に製作する真空容器等を用いて，タングステン等の材料へプラズマ照射実験を行い，材料表面解析による溶融・損傷評価を行う．また，兵庫県立大学の材料照射用小型磁化同軸MCPGを設計，製作して，異なる照射パラメータ領域での比較実験も行う．材料表面の溶融層の挙動の研究として，磁場印加用コイルを改良して真空容器（材料照射容器）に設置する．そして，材料に磁場を印加した状態において，パルスプラズマ塊，それに続くプラズマフローや中性ガスフロー照射による材料表面溶融層の挙動を高速カメラ等を用いて観測する．
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| Causes of Carryover |
最終実験で目指している磁場中での照射による溶融層の挙動観測を行うため，材料設置，各種計測および高速カメラ観測が可能となる真空容器を設計したが，磁場印加装置の簡易コイルと電源による予備実験を行い，想定している磁場強度で実験を行うためには，設計に修正が必要であることが明らかとなった．確実な研究遂行のため，磁場印加装置を設置する真空容器の形状を再検討して次年度に製作することにし，その関連予算を次年度に繰り越した．
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| Expenditure Plan for Carryover Budget |
平成２６年度は，予定変更に伴い，真空容器などの設計の修正に必要な印加磁場データの取得など，追加予備実験を優先して行った．また，平成２７年度に予定していた熱入力などのプラズマパラメータ計測系や磁場印加や高速カメラの観測に必要なトリガー遅延制御系の整備を進め，研究計画全体に影響が出ないように配慮した．設計を修正した真空容器は，平成２７年度に製作する．
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Research Products
(1 results)
