2014 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
26420867
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Research Institution | University of Fukui |
Principal Investigator |
竹田 敏一 福井大学, 附属国際原子力工学研究所, 特任教授 (30116058)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松本 英樹 福井大学, 附属国際原子力工学研究所, 客員教授 (80607276)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 軽水炉 / 感度係数 / 不確かさ / 核特性 |
Outline of Annual Research Achievements |
軽水炉核特性の無限希釈断面積に対する感度係数を計算する新しい計算手法を専用のPC上に組み込み計算コードを整備した。この計算コードを用い、種々の格子系の感度係数を計算し、感度係数の特性を物理的に検討した。対象とした格子系は通常のウラン燃料PWR格子系のみならず、プルトニウム及びトリウム燃料の混合酸化物燃料の格子系である。計算した核特性としては格子系の無限増倍率、及び安全性評価に重要となるドップラー反応度、冷却材ボイド反応度を取り扱った。計算はエネルギー群107群で実施した。ドップラー反応度としては燃料温度が700Kから900Kに変化した少しの温度変化の場合、700Kから1500Kに変化した大きな温度変化の場合を考えた。また、冷却材ボイド反応度に対しては冷却材ボイド率が10%の小さなボイド率の場合、99%の大きなボイド率の場合を考えて、感度係数のエネルギー依存性を検討した。今回、無限希釈断面積に対する感度係数を計算したが、従来の実効断面積に対する感度係数と比較したところ、共鳴エネルギー群では2倍も異なる結果が見られ、無限希釈断面積の感度を正確に求めることが重要であることが分かった。また、特に冷却材ボイド反応度に対しては感度係数はボイド率に大きく依存することが分かった。高ボイド率に対してはU-238非弾性散乱断面積の感度が大きくなった。得られた感度係数を用い、断面積の共分散データを利用し、格子系核特性の計算値の不確かさを評価した。この結果、無限倍増率に対してはプルトニウムを含むMOX燃料格子系で大きくなり、ドップラー反応度に対しては各格子間の不確かさの差は小さいものの、冷却材ボイド反応度に対しては大きな不確かさの差が見られた。99%ボイド率のプルトニウムMOX燃料格子系では不確かさは20%もあることが分かった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
当初、感度係数計算コードを整備し、ウラン燃料、プルトニウム燃料、トリウム燃料の格子系核特性の感度係数、不確かさを計算しその結果を検討する計画であった。この計画は順調に進展した上、炉心安全性上非常に重要な計算結果が示された。事故時には軽水炉冷却材が喪失する場合があり(LOCA)この冷却材ボイドに伴う反応度(冷却材ボイド反応度)が高ボイド率の場合、計算値に20%もの大きな不確かさがあることが分かった。この結果、計算による過渡・事故時の解析には上記不確かさも考慮して実施する必要があり、しかも事故の進展により不確かさも変化していくことを考えなければならないことが分かった。この理由により、本研究は当初計画以上に進展していると判断する。
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Strategy for Future Research Activity |
平成26年度は格子系の感度係数の計算コードの整備、感度係数及び不確かさ評価を実施した。平成27年度以降は計画通り、燃料集合体及び炉心の感度評価、軽水炉核特性の不確かさ評価、測定データを用いた不確かさ低減の研究を実施する。この内平成27年度は燃料集合体及び炉心の感度係数の計算法の開発、計算コードの整備を実施する。燃料集合体の少数群集合体平均断面積の多群ミクロ断面積に対する感度と炉心核特性の少数群集合体平均断面積に対する感度を用いて、炉心核特性の多群ミクロ断面積に対する感度を計算する計画である。
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Causes of Carryover |
消耗品について端数が生じたため
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
消耗品を購入予定
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