2016 Fiscal Year Annual Research Report
Theoretical study of an isotope separation method with terahertz optical pulses
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26420875
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Research Institution | Japan Atomic Energy Agency |
Principal Investigator |
市原 晃 国立研究開発法人日本原子力研究開発機構, 原子力科学研究部門 原子力基礎工学研究センター, 研究主幹 (60354784)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松岡 雷士 広島大学, 工学研究院, 助教 (50455276)
瀬川 悦生 東北大学, 情報科学研究科, 准教授 (30634547)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | テラヘルツ / 同位体分離 / 二原子分子 / 回転励起 / 解離 / 量子ウォーク / 数理モデル / 直行多項式 |
Outline of Annual Research Achievements |
温度70Kで回転状態が熱分布している2種類のLiCl同位体分子集団に本研究で設計したテラヘルツ光パルスを照射して、指定した同位体を選択的に回転励起・解離できることを、計算機シミュレーションを通して確認した。得られた解離確率は、指定した質量数37のClを含むLiCl分子(LiCl-37)で約20%、もう一方の質量数35のClを含むLiCl(LiCl-35)で0.5%だった。少数のテラヘルツパルスで構成されるパルス列を用い、パルスの強度と照射のタイミングを調整することにより、LiCl-37を高回転状態に励起させ、同時にLiCl-35の回転状態を一定の励起状態の範囲内に拘束することができた。本研究により、気体二原子分子の同位体選択的解離に有効なテラヘルツパルスの波形特性を明らかにした。 テラヘルツパルス列照射による二原子分子同位体分離のダイナミクスを、理想的な状況下において、連続時間量子ウォークを介することにより直交多項式系にマップした。これにより量子回転エネルギーの極限分布を明示的な式で与えることができ、初期分布依存性等を与えることができた。更に、提案した手法は理論的には高速で分離を成功させる保証を与えたことになり、パラメータに依存しない、分布が線型的な拡がりを与える普遍的な性質も見いだせた。また、テラヘルツパルス列中での回転分布の局在化が4種類に分類できることを数値計算と合わせて示した。4種類に分類した局在化のうち、遷移強度の欠落による局在化に関して、遷移強度分布がガウス分布の形状になっている場合の数値計算を行い、分布を特徴付けるパラメータを経験的に決定した。
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Research Products
(15 results)
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[Presentation] Spectral and stochastic behaviors of Grover walks2016
Author(s)
E. Segawa
Organizer
The Japanese Conference on Combinatorics and Its Applications Mini Symposium : Spectral Graph Theory and Related Topics
Place of Presentation
Kyoto Univeresity, Clock Tower Central Hall, Kyoto (Japan)
Year and Date
2016-05-22
Int'l Joint Research
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