2017 Fiscal Year Research-status Report
ロンボメア構造を手がかりに蝸牛神経核cell type分化の分子機構を解明する
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26430026
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Research Institution | Nagoya Bunri University |
Principal Investigator |
成田 裕一 名古屋文理大学, 健康生活学部, 教授 (40360614)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | ロンボメア / cell type / 免疫染色 / 神経投射 |
Outline of Annual Research Achievements |
ロンボメア情報の改変が cell type の分化に細胞学レベルでどのような影響を与えるのかを解明する目的で、ロンボメア構造に異常を持つマウスに対して、cell typeマーカー抗体を用いた免疫染色を継続して行った。前年度に観察された一部変異マウスにおけるcell typeの異常について、その異常の原因がロンボメア情報の改変によるものかどうかを確認する目的で、異なる発生ステージの試料を用いて同様の解析を行い、この異常がどのステージから生じているのかを解析しているところである。 また、それと並行して、ロンボメア2番のみ、4番のみ、または3番と5番が遺伝的に標識された変異マウスを用いて、情報が改変されたロンボメアに由来する神経細胞がどのcell typeに分化しているのかについてもマーカー抗体を用いた多重染色により、解析を行なっている。 これらの解析により、これまでに得られたデータは全て「cell typeの分化がロンボメア情報に依存している」という本研究の仮説に合うものである。ロンボメア情報の改変により、異なるcell typeに分化したと考えられる細胞について、マーカーの発現という細胞学レベルでの変化だけでなく、機能的な面でも細胞分化が変化しているのかどうかを確かめる目的で、神経投射をラベルすることができる新たな交配マウスを用いて、変異マウスの各cell typeからの神経投射についても解析を始めたところである。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
平成30年度からの学内異動に伴って、2度目の研究室の引越しが必要となり、前年度までの遅延を取り戻すことができなかったため。
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Strategy for Future Research Activity |
研究期間に2度にわたる研究室の移動が必要となったことが主な要因で、研究計画に遅れが生じたため、研究期間の延長を申請し承認を受けた。延長された来年度に向けては、すでに移動も完了し研究活動を再開できる状態を整えることができているため、できる限り遅れを取り戻すべく研究内容を取捨選択して行なって行く予定である。 具体的には、現在取り掛かっている1. 変異マウスにおいて情報が改変されたロンボメア由来の細胞がどのようなcell typeに分化しているのか、2. そのcell typeからの神経投射がどうなっているのか、の2点に集中して解析を進めて行くことを考えている。
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Causes of Carryover |
平成30年度からの学内異動に伴った研究室の引越しを行う必要が生じ、計画通りの研究時間を割くことができなかったため。 今年度は1. 変異マウスにおいて情報が改変されたロンボメア由来の細胞がどのようなcell typeに分化しているのか 2. そのcell typeからの神経投射がどうなっているのか の2点に集中して解析を進めて行くことを計画しているため、それに必要な抗体や、神経トレーサーなどに主に使用する予定である。
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