2016 Fiscal Year Annual Research Report
Identification of novel EZH2 mechanism and its network in cancer cells
Project/Area Number |
26430136
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Research Institution | Nagoya City University |
Principal Investigator |
新城 恵子 名古屋市立大学, 大学院医学研究科, 助教 (40641618)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | EZH2 / IKBKE |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、ヒストンメチル化酵素EZH2によるがん細胞の新規制御機構を解析し、がんの悪性化への機序を解明することで、治療標的としてEZH2が真に有用であるかを探ることである。がん細胞におけるEZH2-リン酸化-エピゲノムネットワーク機能の解明およびその分子基盤に対する小分子化合物の探索を試みることを目標としている。 昨年度までに同定した大腸がん細胞株でEZH2の発現に影響を与えるキナーゼの解析を行った。710種のキナーゼを標的としたsiRNAライブラリーを用いたスクリーニングから特にEZH2の発現に影響するキナーゼ12種類を同定したが、その中から1種類(キナーゼIKBKE)に絞ってさらに解析を進めた。このキナーゼはNFKB経路に関連しており、この経路の別のキナーゼをノックダウンしてもEZH2の発現に影響を与えることが明らかとなった。IKBKEの阻害剤の投与でもEZH2の発現は抑制され、その時に細胞増殖の抑制効果も見られた。公開されているデータベースTCGAの大腸がんのRNAseqの解析から、IKBKEの発現は大腸がんで正常部に比較して有意に増加していた。自験例の大腸がん(n=50)と同一患者由来の正常粘膜(n=50)の発現をリアルタイムPCRで解析したところ、がん部でIKBKEの発現とEZH2の発現の強い相関がみられた(r=0.6081)。 短いEZH2の機能解析に関しては、EZH2のN末、C末に蛍光を付けたコンストラクトを完成させ、細胞に導入し局在の変化について解析した。グリオーマ幹細胞では分化誘導時に短いEZH2が発現していたが、他のがん由来の細胞株での発現の条件を検討した。別の細胞株では安定して確認できなかった。EZH2タンパクを大腸菌で発現させ、In vitroで切断を確認できる系の構築に着手した。十分量タンパクが得られ、今後この系を用いた実験をさらに進めることが可能な段階まで達することができた。
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Research Products
(6 results)
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[Journal Article] Targeting the Notch-regulated non-coding RNA TUG1 for glioma treatment.2016
Author(s)
Katsushima K, Natsume A, Ohka F, Shinjo K, Hatanaka A, Ichimura N, Sato S, Takahashi S, Kimura H, Totoki Y, Shibata T, Naito M, Kim HJ, Miyata K, Kataoka K, Kondo Y.
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Journal Title
Nat Commun.
Volume: 7
Pages: 13616
DOI
Peer Reviewed / Open Access / Int'l Joint Research
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