2014 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
26430149
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Research Institution | Japanese Foundation for Cancer Research |
Principal Investigator |
二宮 浩範 公益財団法人がん研究会, その他部局等, 研究員 (20462228)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石川 雄一 公益財団法人がん研究会, その他部局等, その他 (80222975)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 肺腺癌 / EML4-ALK / chromothripsis / CGHアレイ |
Outline of Annual Research Achievements |
1. 当施設で確立された2症例の細胞株 (JFCR-LC649, LC654)におけるCGHアレイを行い、2番染色体におけるコピー数変化の特徴を解析した。JFCR-LC649では2番染色体全体におけるコピー数の頻回の変化 (oscillation)がみられ、また手術摘出検体においても同様の変化がみられることを確認し、これが癌細胞の株化に伴う変化ではないことを証明した。 2. 手術摘出凍結検体を用いて、ALK融合遺伝子陽性例35例および陰性例95例のコピー数解析を行った。さらに臨床病理学的背景につき詳細な検索を行い、2番染色体における特徴的なコピー数変化がALK融合遺伝子陽性例のみで見出されることを確認し(KIF5B-ALK症例ではみられず)、また特徴的なコピー数変化を示すALK融合遺伝子陽性例に予後不良な傾向があることを確認した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
臨床検体における検討が終了し、細胞株による検討も追加でき、また特徴的なコピー数変化を有する症例の臨床病理学的背景が明らかとなった。KIF5B-ALK陽性の2症例ではEML4-ALK肺癌でみられるコピー数変化がみられなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
肺癌では頻度が少ないとされているminisatellite, microsatelliete instabilityの頻度に関してALK陽性肺癌での検討を行う。non-coding RNAの網羅的発現解析を行い、ALK融合遺伝子陽性肺癌をはじめとする相互排他的な遺伝子異常を持つ肺癌での差異を検討する。
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Causes of Carryover |
EML4以外のパートナーを有するALK融合遺伝子陽性肺癌の解析が進まなかった。minisatellite, microsatellite instabilityの頻度に関する解析も併せて行う予定であったが、進捗がなかった。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
EML4以外のパートナーを有するALK融合遺伝子陽性肺癌の解析を行う。子宮平滑筋腫にて異なる染色体上に存在する遺伝子からなる融合遺伝子が見出され、両染色体ともにchromothripsisがおきていることが確認されている。(Mahine et al, NEJM, 2013) 肺癌においても異なる染色体上でゲノムの断片化がおきている可能性があると考えられる。minisatellite, microsatellite instabilityに関して、まずは免疫染色で網羅的にこれに関与する蛋白発現を確認する (MLH1, MSH2, MSH6, PMS2)。
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Research Products
(2 results)
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[Presentation] ALK肺腺癌において高悪性度組織亜型Solid,Micropapは予後因子となるか2014
Author(s)
松浦陽介, 元井紀子, 二宮浩範, 山崎宏嗣, 平井慶充, 後藤英典, 森彰平, 鮫島譲司, 中尾将之, 上原浩文, 文敏景, 中川健, 石川雄一, 奥村栄
Organizer
第55回日本肺癌学会
Place of Presentation
京都
Year and Date
2014-11-15 – 2014-11-16
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