2016 Fiscal Year Annual Research Report
Establishment of next-generation comprehensive diagnostic system for patients with craniosynostosis and search for therapeutic targets
Project/Area Number |
26430194
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Research Institution | National Center for Child Health and Development |
Principal Investigator |
要 匡 国立研究開発法人国立成育医療研究センター, ゲノム医療研究部, 部長 (40264288)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | ターゲットリシーケンス解析 / 頭蓋骨早期癒合 / 遺伝子パネル / 全エクソーム解析 |
Outline of Annual Research Achievements |
1)頭蓋骨早期癒合症に関する次世代ターゲットリシーケンス解析系の構築と解析 頭蓋骨早期癒合等の症状をきたす37疾患の原因遺伝子28種、および、申請者らが同定したOpitz trigonoceohaly C症候群の原因遺伝子CD96、類縁疾患のBohring-Opitz症候群の原因遺伝子ASXL1に関連すると推定される遺伝子を含む、一部プロモーター領域も含むゲノム濃縮用のカスタムパネルを用いて、頭蓋骨早期癒合をきたす患児について、実際に遺伝子解析を施行した。76例の解析を実施し、40例(52.6%)病的バリアントを確認、検証した、病的バリアントは、FGFR2, FGFR3, ASXL1, TWST1の他、ASXL3遺伝子病的バリアントを1例に確認した。全て単独の遺伝子の病的バリアントが原因と推定され、今回、用いた遺伝子パネル上で2つ以上の遺伝子に病的バリアントを認める例はなかった。 2)未同定疾患患児のホールエクソーム解析 三角頭蓋を呈する患児について、CD96遺伝子、ASXL1遺伝子、FGFR1遺伝子のいずれにも病的バリアントを認めない症例について、トリオにて全エクソーム解析(HiSeq2500)を行った。絞り込み、遺伝学的検討、細胞生物学的検討等の結果、1症例はASXL2遺伝子の病的変異を認めた。また、1症例については、FOXG1遺伝子の病的バリアントとの関連が示唆された。本症例は、非典型例と考えられた。 3)頭蓋骨早期癒合の分子基盤 病的バリアントを認めた遺伝子のin silico解析から、頭蓋骨早期癒合は、2つの経路(FGFRとASXL)が関与していると考えられた。
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