2014 Fiscal Year Research-status Report
国内外来種の見えない脅威の可視化とリスク管理―ペット昆虫問題の拡大防止に向けて
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26430205
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
荒谷 邦雄 九州大学, 比較社会文化研究科(研究院), 教授 (10263138)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
細谷 忠嗣 九州大学, 持続可能な社会のための決断科学センター(学内共同利用施設等), 准教授 (90467944)
楠見 淳子 九州大学, 比較社会文化研究科(研究院), 准教授 (20510522)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 国内外来種 / 南西諸島 / 伊豆諸島 / 固有タクサ / 進化的重要単位 / 遺伝的解析 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成26年度の国内調査は、まず7月中旬に九州南部の島嶼域で本土産甲虫類の移入状況と固有亜種への影響調査と試料採取を実施した。その結果、カブトムシの種子島北部個体群に雄の角の発達が明らかに異なる二型が存在することが明らかになった。これらの個体群に関しては、今後、本土からの国内外来種の可能性も含めた検証を実施する。7月下旬には沖縄諸島への本土産甲虫類の移入状況の確認と島嶼固有亜種への影響の調査と試料採取を実施し、ごく最近、沖縄島北部のやんばる地域で採集されたオオクワガタや本土亜種カブトムシの標本を検することができた。8月中旬には、移入個体や飼育個体の逃亡である可能性が高い大阪北部の都市部でのオオクワガタの採集記録について調べ、標本を実検した。8月下旬には東京都本土に定着した国内外来種リュウキュウツヤハナムグリの生息状況調査と試料採取を採集し、新たな定着地を発見できた。東京都本土のリュウキュウツヤハナムグリに関しては、これらの個体が南西諸島のどの島の個体が移入されたかという点について、すでに1980年代に同種の定着が確認されている伊豆諸島の八丈島の個体が起源であることも視野に入れた解析を実施する。 遺伝的解析に関しては、オオクワガタをはじめとするクワガタムシ数種を対象にマイクロサテライトDNA解析のためのプライマーの開発を開始した。増幅は確認できたので、今後、増幅領域の多型の有無を確認し解析に有効なプライマーを選別する。 これらの調査結果の成果の一部を専門雑誌や学会発表で公表した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
予定していた韓国での調査と試料採取が、現地受け入れ研究者の都合で実現できなかったことに加え、オオクワガタを材料に開発したマイクロサテライトDNA解析用のプライマーによる他種の増幅が思うように進まなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
国内調査によって得られた試料に関しては、今後、独自性や進化的に重要な保全単位の検出のためにや形態や遺伝的な解析を実施する。特にマイクロサテライトDNA解析に関しては、解析に適した多型のを検出できるプライマーの開発と選別を実施する。島嶼個体群に関しては、本土や他の島の固有亜種との交雑実験も実施する。
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Causes of Carryover |
予定していた韓国での調査と試料採取が、現地受け入れ研究者の都合で実現できなかったため、本調査用に計上していた旅費、および得られた試料の解析用経費が繰り越されることになったため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
27年度夏季に韓国での調査と試料採取を実施し、採取された試料に関する各種解析を実施する。
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Research Products
(15 results)