2015 Fiscal Year Research-status Report
小分子蛍光プローブ利用した内在性mRNA細胞内動態の網羅的イメージング解析
Project/Area Number |
26440005
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
佐藤 慎一 京都大学, 物質-細胞統合システム拠点, 准教授 (70534478)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | RNA性細胞内イメージング / 蛍光プローブ / ケミカルバイオロジー / RNAアプタマー |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、研究代表者が開発したRNA検出法をすべての内在性RNAの細胞内動態観察に適用できる方法へと改良することを目的としている。本方法では、標的RNAを検出するための手段として、標的RNAを配列特異的に捕らえることで活性を発揮するRNAアプタマーとそのRNAアプタマーと結合することで蛍光を出す小分子プローブの2つをツールとして利用する。RNAアプタマーと蛍光小分子プローブはそれぞれを独立に最適化することが可能であり、他の方法にない高い利用拡張性が実現できる。RNAアプタマーはshRNA発現ベクターを利用することで細胞に直接発現させることができる。蛍光小分子プローブは、細胞透過性・細胞内局在性などを調節することで、培地に添加するのみで、生細胞内の内在性mRNAの蛍光標識を実現できる。本研究ではこのRNA検出法を利用することで、ヒトHeLa細胞中で内在性βアクチンmRNAの動態観察に成功した。 以下に、研究計画に記載していた具体的な3つの研究プランを示す。 ①小分子蛍光プローブにより内在性RNAを生細胞内で検出する新たな方法の開発 ②その方法を利用した内在性mRNAの網羅的な解析 ③新たな蛍光クエンチャーを認識するRNAアプタマーの創製 初年度では①②の研究計画を達成し、学術論文への投稿に至った。当該年度では③の達成を目標に実験を遂行し、新たなクエンチャーを認識するRNAアプタマーを得るに至った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
当初計画していたすべての研究が達成された。現在、得られた成果を基に発展的応用研究の遂行を行っている。
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Strategy for Future Research Activity |
得られた2種類の蛍光クエンチャーとRNAアプタマーの組み合わせを利用して、生細胞内で2種類の内在性mRNA動態の同時観察を目指す。
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Research Products
(5 results)