2016 Fiscal Year Annual Research Report
Molecular mechanism of action of ubiquitin-like protein MNSFb in regulating cell differentiation
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26440054
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Research Institution | Shimane University |
Principal Investigator |
中村 守彦 島根大学, 産学連携センター, 教授 (20155865)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | ユビキチン様タンパク質 / 分子シャペロン / RANKL |
Outline of Annual Research Achievements |
ユビキチン様タンパク質MNSF(monoclonal nonspecific suppressor factor)βは標的タンパク質の翻訳後修飾により、アポトーシスなど種々の細胞制御に関与している。これまでに共有(イソペプチド)結合する標的タンパク質としてアポトーシス促進因子Bcl-Gやファゴトーシスに関連するendophilin IIなどを同定した。本研究では、MNSFβが非共有結合するパートナータンパク質HSPA8をMALDI-TOF MS fingerprinting法により同定し、その機能を解明した。HSPA8は分子シャペロンの1種で、非常に凝集性の強いMNSFβを正しいfoldingへと導いて本来の機能性を付与することを観察した。HSPA8はATP存在下でMNSFβと会合することを実証し、RANKL(Receptor activator of nuclear factor-κB ligand)が誘導するマウス・マクロファージ系細胞RAW264.7の破骨細胞への分化を促進することをMNSFβおよびHSPA8のダブルノックダウン実験で明らかにした。加えて、RANKLが誘導するMAPキナーゼERK1/2とp38のリン酸化を増強することを認めた。さらにTNFα産生も増大することを観察した。これらの結果は、MNSFβが他のタンパク質と非共有結合して、その機能性を発揮する初めての報告となる。
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