2016 Fiscal Year Annual Research Report
Real-time RNAi analysis of morphological genes in the GFP-expressing water flea, Daphnia magna.
Project/Area Number |
26440199
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Research Institution | Tokyo University of Pharmacy and Life Science |
Principal Investigator |
志賀 靖弘 東京薬科大学, 生命科学部, 助教 (00277253)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | ミジンコ / 形態形成遺伝子 / 機能解析 / GFP / リアルタイム |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究課題は、「節足動物の外形態多様性の成立と形態形成遺伝子群の分子進化の関係の解明」を最終目標として、ミジンコ付属肢形態の「違い」を決定するために重要な遺伝子群の同定と、それらの遺伝子群が関与する分子機構の解明を研究目的としている。
(1)形質転換法によるGFP発現ミジンコの作製とGFP発現を指標とした胸部付属肢形成過程の詳述:野生株のミジンコ胚におけるRNA干渉実験では、発生の各ステージで固定したRNAi胚の表現型や遺伝子発現の変化を観察するしかないために、多数の形態形成遺伝子の機能を効率よく解析するのは困難である。RNAi胚の表現型や遺伝子発現の変化などを、GFPを発現する形質転換系統を用いて胚発生過程の初期から終期まで追跡すれば、この問題を乗り越えてより効率的に研究を進めることができると着想した。昨年度までに「付属肢:核局在型」のGFP発現形質転換系統の樹立に至らなかったことを踏まえ、今年度はCRSPR/Cas9によるゲノム編集系を用いて、既に確立されている「付属肢:核局在型」のGFP発現形質転換系統のプロモーター領域を、dll 遺伝子の発言制御領域をノックインし、「付属肢型」に入れ替えることを試みた。
(2)形質転換体ミジンコ胚における各種形態形成遺伝子群の「リアルタイム」機能解析:GFPを発現する形質転換系統ミジンコの初期胚内に、各種の形態形成遺伝子の2本鎖RNAを微小注入し、RNA干渉によりそれらの遺伝子機能を抑制した場合に形態形成過程のどの時期にどのような影響があるのかを、GFPの発現を指標にして「リアルタイム」で追跡することを目的とした。今年度は、まだ詳細な解析が行われていなかった、オオミジンコの複数のHox遺伝子、および複眼形成に関与する遺伝子群に関して研究を進めた。
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Research Products
(2 results)