2016 Fiscal Year Research-status Report
糸状体化から始まるトレボキシア藻綱カワノリ目の多細胞化の過程を探る
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26440222
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Research Institution | Senshu University |
Principal Investigator |
山本 真紀 専修大学, 商学部, 教授 (80361616)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 藻類 / トレボキシア藻 / 細胞壁 / 糸状体 |
Outline of Annual Research Achievements |
カワノリ科のStichococcus bacillaris Handa-786-x株は、培養中に糸状体を形成したり、単細胞状態になったりする。糸状体形成のタイミングは培養液内で高度に同調しており、糸状体形成率は、培養日数によって大きく変動する。8細胞以上から成る長い糸状体が8割以上を占めるような培養液に対して、マセロザイム・ペクトリアーゼ処理を行うと、長い糸状体が断片化する様子が観察された。一方、Stichococcus bacillaris NIES-529株は、786-x株のような糸状体形成の高度な同調化は観察されないが、培養液中に占める糸状体の割合は培養日数の経過に伴い変動している。529株の8細胞以上の糸状体が占める割合は786-x株のピーク時に比べて少ない。このような株では、マセロザイム・ペクトリアーゼ処理に対する反応も再現性に乏しかった。そこで、糸状体の長さや糸状体形成の同調率とマセロザイム・ペクトリアーゼ処理の反応性の関連を調べている途中である。 また、27年度の結果にもみられるように、両株は系統樹上の位置も異なるため、そもそもが同じ属で括られるような近縁関係にはない可能性がある。このため、786-x株に近縁で、なおかつ糸状体形成率の高い株を探索し、マセロザイム・ペクトリアーゼ処理に対する反応性の違いも調べる必要がある。 更に、27年度に観察された786-x株の抗アラビノガラクタンタンパク質抗体特異的蛍光が、マセロザイム・ペクトリアーゼ処理によって消失するか否かを確認する実験を行っている途中である。 なお、平成28年11月から平成30年1月まで産前産後休暇及び育児休業取得に伴い、研究を中断している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
6月~7月に重度の妊娠悪阻に伴う母性管理指導により、休業措置が必要となったため。また、11月から産前産後休暇及び、育児休業中であるため。
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Strategy for Future Research Activity |
平成30年度の研究に備え、平成29年度は、1月からの3ヵ月間で、Stichococcus bacillaris Handa-786-x株とNIES-529株の培養を再開し、さらに786-x株のような糸状体形成の同調率の高い株の探索と、529株に近縁なPrasiola属の株の培養を開始する。また、Prasiola属の株の増殖速度が極めて遅いため、これを改善するような培養方法の確立を目指す。
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Causes of Carryover |
平成28年11月29日~平成30年1月8日まで、産前産後休暇及び育児休業に伴う研究中断中のため、支出がなかった。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
藻株の培養に必要な試薬を購入する。
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