2014 Fiscal Year Research-status Report
立位位置が上肢運動時の予測的姿勢制御および注意・予測に関わる脳電位におよぼす影響
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26440265
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Research Institution | Morinomiya University of Medical Sciences |
Principal Investigator |
前田 薫 森ノ宮医療大学, 保健医療学部, 准教授 (00454687)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤原 勝夫 金沢大学, 医学系, 教授 (60190089)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 姿勢制御 / 運動準備 / 脳電位 |
Outline of Annual Research Achievements |
【目的】立位での前方への上肢運動の準備時間における注意および運動準備に関わる脳活動へ立位位置の違いがおよぼす影響を検討した。次のような仮説を立てた:(1)上肢運動に伴って立位位置が安静立位(QSP)付近に変位する場合には、運動準備に関わる脳活動が低い。(2)立位位置の保持が難しい場合には、注意が立位位置の保持と運動準備の間で分散される。(3)上肢運動に伴い立位位置が安定限界に近づく場合、運動準備に関わる脳活動が高まる。反応信号に向けての予測的注意および運動準備に関わる脳活動を反映する随伴陰性変動のピーク振幅は(1)と(2)では低下し、(3)では高まるものと予想される。【方法】被験者は10名の健康な成人であった。被験者らは、立位にて警告信号(S1)-反応信号(S2)課題(刺激間間隔は2.0秒)において、上肢運動を、S2に対する遅れが小さくなるよう遂行した。上肢運動開始前に、次のいずれかの立位位置を被験者が保持した。それらは前後方向の足圧中心の位置を踵から足長(FL)の相対距離(%FL)として表され、20%FL、30%FL、40%FL、50%FL、60%FL、70%FL、80%FLおよびQSP位置と定められた。ひとつの立位位置において上肢運動を10試行実施した後、他の位置にて上肢運動を行った。立位位置の順序はランダムとし、2サイクル実施した。立位位置毎にS1の前500msからS2までの脳波を加算平均し、得られた波形について、S2の前500ms間におけるピーク振幅(CNVピーク振幅)を算出した。【結果】CNVピーク振幅に対する立位位置の影響は有意でなかった。20%FLにおけるCNVピーク振幅は、70%FLのそれよりも低い傾向を示した(70%FL:p =0.06)。【考察】上肢運動前の立位位置によって運動準備および予測的注意に関わる脳活動が一様でない傾向が認められた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
当初の予定では被験者を、安静立位位置に基づき、前傾、中間、後傾の3群に分けて実験を行うことにしていた。しかし、1名あたりの実験に要する時間が約4時間と、予想よりも長く、当報告までに十分な被験者数が得られなかった。そこで、被験者を中間群に限定して測定を実施した。現在の被験者数は中間群が10名であり、少なくとも3~4名の測定を追加する必要がある。
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Strategy for Future Research Activity |
H27年度において、まず若年者の追加測定を行うとともに、姿勢筋活動および足圧中心のデータ分析を行い、脳波との関係を検討する。その結果に基づき、高齢者を対象とする測定のプロトコルを作成し、健康な高齢者を被験者として測定を実施し、データ分析、結果の解釈を行う。H26年度において、実験設備とプロトコルが構築されているため、今年度(H27年度)における研究は円滑に進められるものと考えられる。
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Causes of Carryover |
次年度の高齢者を対象とした実験の被験者謝金として使用するため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
高齢者を対象とした実験の被験者謝金として使用する。
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