2016 Fiscal Year Annual Research Report
Genetic roles of wild radishes on diversification of Japanese cultivated radishes.
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26450011
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| Research Institution | Kyoto Sangyo University |
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Principal Investigator |
山岸 博 京都産業大学, 総合生命科学部, 教授 (10210345)
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| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
寺地 徹 京都産業大学, 総合生命科学部, 教授 (90202192)
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| Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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| Keywords | 栽培ダイコン / ハマダイコン / 細胞質雄性不稔 / 稔性回復遺伝子 |
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| Outline of Annual Research Achievements |
我国において、ダイコンは国民の食生活上極めて重要な役割を果たしており、また世界に類を見ない遺伝的多様性を有している。本研究は研究期間を通じて、我国の栽培ダイコンの遺伝的多様性に対する野生ダイコン、とりわけ日本に広く自生するハマダイコンの役割を明らかにすることを目的としたものである。特に、現在のダイコンの育種において広範囲に用いられている、ミトコンドリアの細胞質雄性不稔遺伝子（CMS遺伝子）と、それに対する核の稔性回復遺伝子（Rf遺伝子）の対応を明らかにしようとした。
昨年度までの研究によって、我国のダイコン品種にはCMS遺伝子であるorf138があり、かつそのうちA型とH型の2つのタイプが存在することが明らかになった。その一方で、orf138に対するRf遺伝子のorf687とRftを持つ品種も多く存在することが明らかとなった。これらの遺伝子はいずれも従来の我国の栽培品種にはほとんど見られなかったものである。このため、ハマダイコンから栽培ダイコンへのこれらの遺伝子の導入による育種が盛んに行われていることが示された。
今年度はこのようなCMS遺伝子とRf遺伝子の対応と、栽培品種が実際に示す花粉稔性の表現型との関係を詳細に調査した。その結果、A型のorf138を持つ一方で、Rf遺伝子のRftを有する品種の中に雄性不稔を示す品種が存在することが観察された。さらに、Rf遺伝子のorf687を持つにもかかわらず雄性不稔を示す品種も認められた。これらの事実は、ハマダイコンに由来するミコトンドリアと核の遺伝子の間に複雑な相互関係が存在することを示しており、今後のより詳細な研究が必要と考えられた。
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